研究課題/領域番号 |
62480238
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
石井 靖 福井医科大学, 医学部, 教授 (00026949)
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研究分担者 |
中島 鉄夫 福井医科大学, 医学部, 助手 (70188936)
中津川 重一 福井医科大学, 医学部, 講師 (00180315)
小鳥 輝男 福井医科大学, 医学部, 助教授 (10115818)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 画像診断 / RF温熱療法 / Dynamic Phantom / MRI / diffusion / imaging / ^<31>P-MRS / 嫌気性エネルギー代謝 / diffusion imaging / ^<31>PーMRS / 癌の治療 / 腫瘍血管 / 微小循環 / MRスペクトロスコピー / XTV造影 |
研究概要 |
本研究の目的は、腫瘍血管床構築の異常に着目して、その異常がどのような動態異常となり、さらにどのような代謝異常につながるかについて明らかとし、そこで明らかにされたことが放射線・温熱療法などの癌の局所制御の上で、いかに還元できるかについて検討を行うことである。この目的のために種々の検討を行ったが、その成果は以下の4点にまとめられる。1)種々の臨床腫瘍について、種々の画像診断(^<201>Tl、^<99m>TcDMSなどによる核医学検査、血管造影、造影CT検査など)の結果の対比検討から、一般に腫瘍の成長に伴い、その血管床構築の異常は血流(F)/血管床スペース(V)の比の低下、すなわち、灌流不全に陥り易くなることが明らかとなった。2)RF温熱療法に際して、ンの灌流不全な蓄熱効果となり、抗腫瘍効果につながることをDynamic phantomを用いた一連の実験から明らかとした。すなわち、RF capacitive heatingにおいて、その温度の上昇は、そこでの灌流量に依存するものであることを明らかとした。3)生体内の灌流の状況の定量的かつ高解像度での表示法の開発は、このように、画像診断所見を治療効果に直結する上でも重要であるが、我々は磁気共鳴画像(MRI)において、血流に加えて、動きのランダムなdiffusionの測定表示をSE法に傾斜磁場パレスを追加することで可能とした。4)腫瘍における血管構築異常に起因する灌流不全の結果惹起される代謝異常を検討するために^<31>PMRSを用いて検討したが、腫瘍において、その成長とともに嫌気性エネルギー代謝が亢進することが明らかとなり、他方、そのことによるpH環境の低下が、^<99m>TcDMSなどの腫瘍親和性放射性医薬品の腫瘍への集積の原因となることが明らかとなった。以上、臨床上、腫瘍の特異性を形態ー動態ー代謝とのつながりにおいて明らかとし、その局所制御上の工夫の手掛りとした。
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