研究課題/領域番号 |
62480242
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
渡辺 明子 (1988-1989) 東京医科歯科大学, 医学部・文部技官(教務職員) (40210992)
高橋 良 (1987) 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (70009918)
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研究分担者 |
南海 昌博 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20218069)
金野 滋 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90126219)
仙波 純一 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30183429)
渡辺 明子 東京医科歯大学, 医学部, 教務職員
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 双極性感情病 / 妄想型分裂病 / 尿中フェニルエチルアミン / 血中MHPG / イミプラミン結合 / パロキセチン結合 / ヒト血小板 / ストレス / 双極感情病 / 5-HT取り込み / ^3H-imipramine結合 / ^3H-paroxetine結合 / うつ病血清 / 除タンパク血清 / 5ーHT取り込み / ^3Hーimipramine結合 / ^3Hーparoxetine結合 |
研究概要 |
双極性感情病と妄想型分裂病における生化学的マ-カ-の一つとして、尿中β-phenylethylamine(PEA)があるが、我々の研究からは頻発型双極性感情病では、数回にわたりうつ転の前にPEAの一過性の上昇が認められ、躁状態からうつ状態へのスイッチ機構に関与している可能性が示唆された。また分裂病者における研究では、非妄想型分裂病者に比べ妄想型分裂病者で有意に尿中PEAの排泄量が増加していた。以上の所見から、躁うつ病と精神分裂病でPEAの役割が異なっている可能性が示唆される。 我々は、双極性感情病と単極性うつ病の研究では、共にその血小板イミプラミン結合は健常者と比較して低下していた。また、単極性うつ病ではその症状の重症度と血小板イミプラミン結合の低下が逆相関していたが、双極性感情病では相関がみられないことを報告した。今回の研究では、双極性感情病者と健常者では血小板パロキセチン結合を測定したが、有意な差は認められなかった。このことより、イミプラミン結合の低下が、必ずしもセロトニン取り込み部位の低下であるとは言えず、それ以外の要因が影響を与えていることが示唆された。内因性阻害物質の変化を想定して、健常者と双極性感情病を含むうつ病者の血清あるいは、除蛋白血清を用いて、ラット脳膜標品のイミプラミン結合、パロキセチン結合に対する阻害率を比較検討したが、両者には差が認められなかった。 動物実験では、10日間の抗うつ剤慢性投与、10日間のストレス慢性負荷だけではイミプラミン結合、パロキセチン結合に変化はみられなかったが、各々の併用により、海馬のイミプラミン結合、視床下部のイミプラミン結合とパロキセチン結合が低下していた。この所見は、抗うつ剤の抗ストレス作用、更に抗うつ作用に関与している可能性がある。
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