研究課題/領域番号 |
62480254
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森脇 要 大阪大学, 医学部, 助教授 (90028548)
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研究分担者 |
田島 幸児 大阪大学, 医学部, 助手 (60188240)
飯田 さよみ 大阪大学, 医学部, 助手 (40159554)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | グルココルチコイド / グルココルチコイド受容体 / コーチゾール抵抗症 / 末梢血リンパ球 / 繊維芽細胞 / EーBウィルス / E-Bウィルス / グルココルチコイド抵抗症 / 末稍リンパ球 / 培養線維芽細胞 |
研究概要 |
われわれは、グルココルチコイド受容体の先天的異常によるコーチゾール抵抗症家族を見いだした。この家系の母と子は、血中コーチゾールが異常高値であるにも拘わらず、軽度の高血圧がある他は、グルココルチコイドの過剰症状であるCushing症候群をまったく呈せず、健全な社会生活を営んでいる。このような病態は、家族性コーチゾール抵抗症とよばれ、世界で1家系の報告があるのみであった。従って、われわれの報告した家系は、第2家系と言える。その後、2家系が外国で追加報告されるに至っている。本家系症例についての評細な生化学的研究によりグリココチコイド受容体の数が正常人の半分に減少していることが分かった。第1家系例では、受容体の性質の異常に起因しているのと対比して、受容体異常の原因が特異である。われわれは、この病態が受容体遺伝子のどの様な異常に起因しているかを本研究で明らかにしたいと考えた。 まず、グルココルチコイド受容体の性状や分子遺伝学的研究を推進する上で、試験管内で培養可能なこれらの症例の細胞を確保することが必要である。そのために、患者皮膚切片を栽養し、繊維芽細胞の培養系を確立した。この系においても、グルココルチコイド受容体の異常を証明すると共に、本細胞がコーチゾールにたいして、抵抗性を持つ事を示し得た。さらに、末梢リンパ球をEbs+ein-Barrウィルスにより、形質転換した永久継代株を作成した。この細胞においても、グルココルチコイド受容体は正常人より作成した形質転換細胞に比は、半分に減少していることを明らかにし得た。即ち、この細胞株においても、異常な形質が発現していることになり、本細胞が今後の遺伝子検索にきわめて有用な試料になることを示し得た。
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