研究課題/領域番号 |
62480285
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
兼松 隆之 九州大学, 医学部, 助教授 (40128004)
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研究分担者 |
古田 斗志也 九州大学, 医学部, 助手 (50173539)
松股 孝 九州大学, 医学部, 助手 (00157348)
吉田 康洋 国立福岡中央病院, 外科, 医員
竹中 賢治 九州大学, 医学部, 講師 (30117155)
西崎 隆 九州大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 肝硬変 / 血中遊離アミノ酸 / フィッシャ-比 / 栄養評価 / ラットIVH(中心静脈栄養) / 分岐鎖アミノ酸(BCAA) / ド-パミン / 肝再生 / 栄養指標 / 特殊アミノ酸製剤 / ラットIVH(経静脈栄養) / アミノグラム / 血清アルブミン / 特殊アミノ酸製剤ラットIVH(経静脈栄養) / 特殊組成アミノ酸 / 分岐鎖アミノ酸 / 栄養 |
研究概要 |
肝硬変症例で血清アルブミン、血中遊離アミノ酸、ビタミンを測定し、栄養評価を行った。肝硬変27例でのアルブミン値は、3.7±0.5g/d (正常域3.9-5.0g/dl)と低値であった。アミノ酸は分岐鎖アミノ酸(BCAA)と芳香族アミノ酸(AAA)のモル比(フィッシャ-比)で評価し、肝硬変例では2.0±0.6(正常域2.6-4.3)と低値であった。また血中13種ビタミンでは、ビタミンAのみ有意に低値であった。その他の栄養評価の指標、例えば上腕三頭筋部皮下脂肪厚(TSF)、上腕範囲(AMC)や血中rapid turnouer prateinを用いて検討した所、肝硬変例で低値を示し、いずれも肝硬変例での栄養状態の低下が示唆された。そこで、肝硬変症例の栄養改善を目的として、従前、術後にアミノ酸、糖を中心とした高カロリ-中心静脈栄養を施行した。その結果、術前高カロリ-輸液にて、特にTSF、AMCの増加を認め、無事耐術するに至った。次に、術後BCAAを多量に含む特殊アミノ酸製剤を投与したところ、フィッシャ-比は著明に上昇改善された。BCAAは筋肉で主に利用されるアミノ酸であり、肝障害を伴う肝硬変例で肝障害を増悪する事はなく、蛋白合成に利用される事が期待され、術後BCAAを多量に含む輸液剤投与の有用性が示唆された。 実験的には、ラット70%肝切除を行い、障害を受けた残存肝の肝再生率、細胞各分裂につき、ラットを中心静脈栄養管理下で、BCAA多量含有アミノ酸液、ド-パミン、ガベキサ-ト(FOY)を投与し検討した。その結果、ド-パミンの持続的経静脈投与により、対照群に比べ、肝再生率、核分裂数共に有意に増加を示した。しかし、BCAAがベキサ-トについてはこの作用はなく、障害肝に対する再生促進効果は認められなかった。
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