研究課題/領域番号 |
62480288
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
池内 準次 東京慈恵会医科大学, 医学部・第二外科, 教授 (30056486)
|
研究分担者 |
田村 茂樹 東京慈恵会医科大学, 医学部・第二外科, 助手 (40155263)
坂口 友次朗 東京慈恵会医科大学, 医学部・第二外科, 講師 (60130168)
岩渕 秀一 (岩淵 秀一) 東京慈恵会医科大学, 医学部第2外科, 講師 (20138720)
久保 宏隆 東京慈恵会医科大学, 医学部第2外科, 講師 (70119791)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | ストレス潰瘍 / potentia1 defference / 胃粘膜血流 / 防御因子 / 攻撃因子 / 水浸拘束ストレス潰瘍モデル / 閉塞性黄疽モデル / Potentia1 Difference(PD) / ガストリンレセプタ-アンタゴニスト / H_2ーレセプタ-アンタゴニスト / 水浸拘束ストレスモデル / 閉塞性黄疸モデル / PD pH粘液 / 胃粘膜ヒスタミン / PO / pH / 粘液 |
研究概要 |
ストレス潰瘍の発生機序と治療対策について3年間にわたり研究した。ヒトのストレス潰瘍の組織学的な検討を行った。結果ですが、病変はいづれも多発であり、しかもU1IIの浅い潰瘍で、組織学的にみるとビランからUlIIへの移行型もみられた。特徴的な所見は、粘膜下層の浮腫、血管の蛇行、うっ血、周囲粘膜の出血など循環障害の所見が広範囲にわたって強く認められ、潰瘍底には露出血管が認められる。次に実験動物を用い検討した。ラット水浸拘束ストレスモデル(ストレス群)と総胆管結紮による閉塞性黄疸通モデル(黄疸群)を作成し、潰瘍発生機序とガストリンレセプタ-アンタゴニストであるProglumideとH_2レセプタ-アンタゴニストであるfamotidineを用い治療効果についてみた。ストレス群の潰瘍発生機序は胃体部における急激な血流量の低下が主たる要因であるが、さらに粘液量、Potentia1 difference(PD)の低下という防御因子全体の低下によるものと考えられた。しかし、黄疸群では、血流、PD、粘液という防御因子がダラグラと低下しており、これだけでは病変発生の説明はつかず、撃因子としての酸分泌を粘膜pH:組織内ヒスタミン値、血清がストリン値を測定してみた。ストレス群では変化はみられないが、黄疸群ではphは胃体部において1週で低下しており、ヒスタミン値、ガトトリン値も上昇がみられ、黄疸群の潰瘍発生は、攻撃因子の増強と防御機構の低下が重要であると考えられた。薬剤の効果についてみたが、ストレス群ではfamotidineよりProglumdeの方が効果的であり黄疸群ではproglumideは早期には効果はなく長期投与により効果がみられた。famotidineは早期に効果がみられた。 以上より、同じAGMLでもその背景病態には差があり、治療対策もそれぞれにあった方法を選択しなければならないと考えられた。
|