研究課題/領域番号 |
62480308
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
最上 平太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (00028309)
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研究分担者 |
有田 憲生 大阪大学, 医学部, 助手 (80159508)
山田 和雄 大阪大学, 医学部, 助手 (90150341)
早川 徹 大阪大学, 医学部, 助教授 (20135700)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / 神経膠腫 / 化学療法 / 成長因子 / 癌遺伝子 / 上皮成長因子 / 髄腔内化学療法 / 髄腔内播種 / brain tumor / glioma / astrocytoma / chemotherapy / growth factor / oncogene / epidermal growth factor receptor / astorocytoma |
研究概要 |
1.実験脳腫瘍に対する新しいmorpholino anthracycline系化合物MX2の効果:MX2は脂溶性が強く、血液脳関門を通過する。MX2は、(1)ヒトおよびラットグリオ-マ培養細胞に対し、強い増殖抑制効果をつ、(2)実験髄膜癌腫症ラットの生存率を有意に延長した。(3)皮下継代ラットグリオ-マに対し有意の腫瘍増殖抑制効果を示した。(4)正常家で静脈内投与後早期に髄液移行を示した。2.ヒトグリオ-マ組織におけるEGF receptorの発現およびerbB遺伝子の増幅:Glioblastoma13例中10例で陽性染色が認められ、11例中2例でerbB遺伝子増幅が存在した。3.in situ nick translation法による抗癌剤感受性の評価:培養グリ-マ細胞においてDNA単鎖切断を生じる抗癌剤(bleomycin、cisplatinum)では、autoradiogram上濃度依存性に細胞核に一致したgrainの出現を認め,本法がin situで応用可能であることが判明した。4.悪性グリオ-マにおける第10染色体上の遺伝子欠失:Glioblastomaでは14例中6例で第10染色体上多型性マ-カ-に対しloss of heterozygosityが存在した。Anaplastic astrocytomaおよびmedulloblastomaでは欠失を認めなかった。使用したprobeの座位から判定すると、glioblastomaにおける癌抑制遺伝子座位は第10染色体体長腕側末端方向に存在すると推定される。5.悪性グリオ-マ組織浸潤のメカニズム:Boyden chamber assay法により培養グリオ-マ細胞の遊走能を評価した。その結果、グリオ-マ細胞は細胞外マトリックス(ECM)成分であるfibronectin及びlamininに種々の反応性を示し、組織浸潤性がECMおよびそれに対する細胞表面受容体により影響される可能性が示唆された。6.G0/G1期グリオ-マ細胞の特性:in situ nick translation法による検討の結果、serum-freeの条件下でG1-arrestを生じるT98Gグリオ-マ細胞earlu G1期細胞核DNAに多数のnickを持つことが認められた。
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