研究課題/領域番号 |
62480318
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山室 隆夫 京都大学, 医学部, 教授 (00088527)
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研究分担者 |
奥村 秀雄 京都大学, 医学部, 講師 (60115813)
琴浦 良彦 京都大学, 医用高分子研究センター, 助教授 (50127081)
上尾 豊二 京都大学, 医学部, 助教授 (90026956)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 生体材料 / bioactive ceramics / チタニウム合金 / 動物実験 / チタンウム合金 / AWガラスセラミックス |
研究概要 |
人工関節の長期の耐用性に関連する重要な因子である人工材料と生体との境界面の固着性を検索する実験を行なった。京都大学で開発された生物的活性を有するAWガラスセラミックの生体材料としての特性をウサギを用いて実験した。実験材料は、35%のアパタイトを含有し15%のウイットロカイトを含有するAWCP-GCである。X線マイクロプロ-ベを用いた走査電顕による観察にて、骨組織と材料との間にはカルシウムと燐のrich layerが観察され、それはアパタイト層と考えられた。AWガラスセラミックスは、骨組織と化学的に結合し、その強度も十分に臨床的に耐えられるものと考えられた。次に、AWガラスセラミックスのプレ-トを家兎の脛骨に螺子固定して、その結合強度を経時的に観察した。AWガラスセラミックスは8週間で14.6kg/cm^2、25週にて18.5kg/cm^2と強力な結合を示した。さらに、チタニウム合金の表面にporous coatingを行なった材料を神戸製鋼社と共同開発した。テストピ-スを雑種成犬12頭の両大腿内外顆荷重部に埋入して、手術後4週と24週にて屠殺した。組織学的には、良好な組織親和性を認め、pore内に密に新生骨が進入することを認めた。力学的固着強度は、4週の平均値が32.8kgf/cm^2で、24週で60.8kgf/cm^2と良好であった。また、犬の股関節部での固着性を検討するために、犬の股関節に合致する大きさのチタン合金の人工骨頭を作製して、その前方および後方の中枢部分に純チタンのplasma spray coatingを行なった。雑種成犬10頭の股関節に置換術を施行し、手術後1カ月、3カ月、6カ月にて屠殺した。力学的固着強度は1カ月で100kgfであったが、3カ月では140kgfと増加した。6カ月では150kgfとなり、3カ月の値とほぼ同等で、手術後の固着性は1カ月の早期より良好で、3カ月でほぼ完成し、6カ月迄補強維持されると考えられた。
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