研究課題/領域番号 |
62480327
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉矢 生人 大阪大学, 医学部, 教授 (80028505)
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研究分担者 |
藤野 裕士 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (50252672)
妙中 信之 (妙中 信乏) 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (10127243)
竹田 清 大阪大学, 医学部, 講師
小林 興市 大阪大学, 医学部, 助手 (30178347)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 抗酸化酵素 / カタラーゼ / ARDS / ブレオマイシン / 肺線維症 / 活性酸素 / ヒドロキシプロリン |
研究概要 |
成人呼吸窮迫症候群(Adult Respiratory Distress Syndrome,ARDS)で死亡した患者の肺では肺構造の著明な破壊と線維化が観察される。その発症の機序として活性酸素が重要な役割を演ずると言われ、ARDSのモデルのひとつであるブレオマイシン(BLM)肺障害の発生にも関与すると考えられている。今回の研究ではBLMによる急性肺障害および肺線維症に対する抗酸化酵素の影響について検討した。 ラットを用い前処置としてポリエチレングリコール結合型カタラーゼ(CAT)を気管内投与した群(CAT群)及び生理食塩水を投与した群(対照群)を設定した。上記投与15分後両群とも1単位のBLMを気管内へ投与し、BLM処置後1,3,7,14日に経時的に屠殺し、肺障害の指標として血液ガス、気管支肺胞洗浄(BAL)液成分の検討、肺組織中のヒドロキシフロリン(OIIーPr)含量などを測定した。 CAT群では処置後1日目においてBAL液中のCAT活性が有意な高値を示し、動脈血酸素分圧も1および7日において対照群に比して高めであった。一方、組織過酸化の指標である過酸化脂質は両群とも7日まで増加傾向をみるものの、CAT群では以後の増加は抑制された。しかしながら、肺組織OII-Pr含量については両群間に有意差を認めなかったが、14日では対照群で高い傾向がみられた。 BLM肺障害には活性酸素が関与していると言われるが、CAT群において血液ガスの悪化の防止、脂質過酸化の抑制、肺組織線維化の抑制傾向が観察されたことは、抗酸化酵素のBLM肺障害に対する軽減効果を示唆するものかも知れない。
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