研究課題/領域番号 |
62480345
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
真木 正博 秋田大学, 医学部, 教授 (20003379)
|
研究分担者 |
関根 和子 (一関 和子) 秋田大学, 医学部, 助手 (60006757)
曽我 賢次 秋田大学, 医学部, 講師 (70143055)
樋口 誠一 秋田大学, 医学部, 助教授 (20006779)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | 羊水塞栓 / ソマトメジン結合蛋白 / Calphobindin / 非剖検的診断 / UMI / UFMI / コプロポルフィリン / 羊水特異蛋白 / カルフォバインティン / ポルティリン |
研究概要 |
羊水塞栓症は稀な疾患であるが、きわめて重篤な疾患であり、急死例も多く死亡率は80〜90%にものぼり、医事紛争の原因となり易い。その確定診断は現在のところ、すべて剖検によらなければならない。 私たちは、羊水中に存在する特異成分をマ-カ-にすることによって、非剖的に本症を診断しようと試み、現在まで次のような成績が得られた。 (1)羊水特異蛋白を純粋に分離し、そのアミノ酸配列を解析したところ、そのN末端はAla-Pco-Trp-Gln-X-Ala-Pro-X-Ser-Ala-であり、本物質はソマトメジン結合蛋白であることがわかった。ただし、糖鎖を含まない点で、従来のものとは異なるといえる。本物質の産生部位は脱落膜で、羊水中に高濃度に出現する。大量の羊水の母体血中流入があれば血中からの証明が可能であり、羊水塞栓症の診断マ-カ-となり得るその診断的価値は低いといえる。 (2)我々が発見したGalphobindinはアミノ酸配列も決められた抗凝固物質であり、羊水中に多量に存在する。羊水塞栓症では血中に上乗せ的なCPBの増加をもたらすものと期待される。 (3)Urinary meconium index(UMI)は胎糞混入のある羊水を含む産婦の尿中に高く出現する。従って、有力な本症の診断基準となる。 (4)Urinary fluorescence meconium index(UFMI)はUMIと同様、胎児由来の特異的なコプロポルフイリンの存在を示すもので、優れたマ-カ-となる。 (5)臨床的な面では統計的な観察から本症の発生は、ほぼ30,000の分娩に1例とかんがえられた。
|