研究課題/領域番号 |
62480362
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三宅 養三 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30166136)
|
研究分担者 |
丹羽 美佳 名古屋大学, 医学部, 医員
市川 宏 名古屋大学, 名誉教授
堀口 正之 名古屋大学, 医学部, 助手 (70209295)
矢ケ崎 克哉 (矢ヶ崎 克哉) 名古屋大学, 医学部, 講師 (70174480)
三浦 元也 名古屋大学, 医学部, 助手 (80173988)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
キーワード | 黄斑部局所ERG / 黄斑部の律動様小波 / foveal cone densitometry / 黄斑部層別診断 / 他覚的視機能 / 律動様小波の減弱 / 中心性漿液性脈絡網膜症 / 律動様小波 / 経年変化 / 糖尿病性黄斑症 / Retinal Densitometry / 錐体視物質 / 局所ERG / 黄斑部 / ERG分布 / 襄腫状黄斑浮腫 / 他覚的機能検査 |
研究概要 |
赤外線眼底カメラを利用して眼底モニタ-下にヒトの局所ERGを記録し装置を改良する事によりヒト黄斑部局所ERGにおいてa波、b波、OFF波のみならず律動様小波(OPs)の記録に初めて成功した。正常者では黄斑部局所ERGのOPsは3〜4個の小波より成り各々の頂点間隔時間は平均6.5msecであり網膜前面刺激によるERGのOPsのそれと一致した。ヒト黄斑部のOPsは以下の特性を有する事が判明した。1.中心部5°(fovea)2はa波、b波に比しOPsの電位分布は選択的に小さくparafoveaからperifoveaに進むにつれてOPsの分布がa波、b波に比べて相対的に増加する。2.a波、b波、OPsともに上方黄斑が下方黄斑に比べ有意に振幅が大きい。3.耳側黄斑と鼻側黄斑にはa波、b波は差がみられなかったがOPsは耳側網膜の振幅が鼻側網膜より有意に大きい。 種々の黄斑疾患の局所ERGを検討した。特に中心性漿液性脈絡網膜症と白内障手術後に生じた嚢腫状黄斑浮腫の多数例を比較し両者の病態生理の差異が局所ERGの諸要素の分析より示された。局所ERGのOPsはある種の黄斑疾患では異常検出の感度が非常に高く黄斑疾患の解析に重要な要素となり得ることが判明した。 Retinal densitometryは視細胞外節の視物質が褪色された後の再生過程を他覚的に測定する方法であるが、装置の煩雑性から殆ど臨床応用はされていなかった。今回我々はforeal cone densitometryが比較的容易に正確に測定出来る装置を試作した。正常者ではdensityは褪色光を消した瞬間より急激に減少し、densityの平均は0.16logで再生時間は約2.4分であった。中心性漿液性脈絡網膜症ではdensityは約0.04logと低く再生時間は約3.4分と遅延した。 以上述べた2つの他覚的手法の開発により黄斑部疾患の網膜層別視機能診断が他覚的に測定可能となった。
|