研究課題/領域番号 |
62480383
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
斉藤 滋 (斎藤 滋) 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (80084713)
|
研究分担者 |
仲野 完 (中野 完) 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (80164250)
今井 喜良 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (10151656)
西山 勝弘 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20084783)
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (30084784)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | ヒト歯根膜線維芽細胞 / ヒト歯槽骨骨芽細胞 / 機械的外力 / アルカリフィスファタ-ゼ / 細胞増殖調節因子 / 1.25(CH)_2D_3 / 細胞接着因子 / 歯根膜線維芽細胞 / アルカリフォスファターゼ / ビタミンD_3 / ヒト歯肉線維芽細胞 |
研究概要 |
歯周組織の中でも歯根膜は機械的外力を間歇的に受け、歯と歯槽骨を連結する強靱な結合組織である。歯根膜における機械的外力(mechanical stress)に対する細胞の応答は興味深いことであり、線維芽細胞は歯質表層及びシャピ-線維を構成する細胞外基質成分に接着・伸展する過程について機械的外力下でどう応答しているかを明らかにしなければならない。 ヒト歯根膜線維芽細胞(HPLF)、ヒト歯槽骨骨芽細胞(HABC)、ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)の培養系の確立に際し、材料は10〜12才の矯正治療を理由とし抜去した健全歯でしかも完全に萌出した第1小臼歯の歯根中央部1/3の歯根膜、歯頸部に付着した歯肉、歯槽形成時に採取した歯槽骨をコラゲナ-ゼ処理した組織片を用いた。各細胞はexplant法により組織片からmigrateした細胞を初代培養細胞として、実験には継代を繰り返し、5〜8代目の細胞を用いた。歯周組織由来細胞中でもHPLFについての特徴を検索しており、その一つとして、骨組織のマ-カ-酵素であるアルカリフォスファタ-ゼ(ALPase)活性について酵素化学的に検討したところHPLFは皮膚・歯肉を代表する線維芽細胞ではなく、骨芽細胞の特徴を持つことから、骨芽細胞様繊維芽細胞(Osteoblastic Fibroblase)と提唱したい。 HPLFに機械的外力を加えるとALPase活性は上昇、TGF-β様活性物質または細胞伸展性因子の分泌し、ストレッチングによりこれらの因子の分泌がenhanceされた。さらにHPLFの細胞伸展性因子の分離を行なうために、無血清培地をもちいて、confluent細胞のCMを集め、分画し、再びHPLFで細胞接着・伸展実権を行なった。 その結果、CM中の伸展因子は、GPCの溶出位置から培地に含まれるインシュリンとも異なり、分子量は約10Kと推定され、疎水性のwellに親和性を示すことから、疎水性基を持つ物質と考えられる。CM中の物質は細胞接着因子としてばかりでなく増殖因子としても新たな物質の可能性が示唆された。
|