研究課題/領域番号 |
62480402
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
堀部 隆 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (30084247)
|
研究分担者 |
岡本 佳三 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50084249)
宮崎 光治 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (40050041)
本川 渉 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (60084290)
吉田 穰 (吉田 穣) 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10084287)
萩原 義郷 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00088931)
上西 秀則 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90084300)
塚本 末廣 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (80105733)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | ガリウム合金 / 歯科的応用 / 歯科理工学的性質 / 変異原性 / 細胞毒性 / 歯髄刺激 / ヒトの皮膚一次刺激 / 臨床的観察 / ディスポ-ザブルカプセル / 細胞為害性 / 臨床評価 / 乳臼歯修復 / 腐蝕 / 辺縁破折 / 保存修復 / 理工学的性質 / EPMA分析 / 修復技法 / 機械的練和 / 液状ガリウム合金 / 球状合金粉末 |
研究概要 |
水銀を使用しない歯科用アマルガムとしてガリウム合金を試作し、その歯科理工学的性質、生物学的安全性および臨床的評価を検討し、その歯科的応用について研究を行った。 1.歯科理工学的性質:液体ガリウム合金(Ga Sn In Ag)と球状合金粉末(Ag Pd Cu Zn)を機械的練和したガリウム合金は硬化も速く、初期の硬度、圧縮強さも優れ、硬化時に僅かの膨張(10〜30μ/cm)を示す。また耐蝕性も口腔内環境に似た人工唾液、生理食塩液中では腐蝕減量も僅かであるが、塩酸、乳酸中ではアマルガムの2〜3倍の腐蝕を示した。 2.生物学的安全性(1)変異原性:Bacillus SubtillsによるRec試験Salmonella typhimuriumによるAmes試験をガリウム合金溶液、磨砕および切削微粉末について行った処、高銅アマルガムと同様にDNA損傷および突然変異性は陰性であった。(2)細胞毒性:fibroblast ATCC-CCL74,Neuro-blastoma ATCC-CCL131の細胞を用い、組織培養液中に全漬した抽出液で培養細胞の増殖を観察した処、高銅アマルガム、純ニッケルと同様な成績を示した。(3)歯髄刺激:幼犬乳歯に窩洞形成後充填し、最長35日間後の歯髄刺激を病理組織学的に判定した処、高銅アマルガムと同様に刺激を認めなかった。(4)ヒト皮膚刺激:被検者上腕部屈側にパッチテストを行い、レジン、高銅アマルガムと比較した処、ガリウム合金はすべて陰性で、皮膚の一時刺激性は認められなかった。 3.臨床的観察:福歯大付属病院小児歯科において乳臼歯窩洞に修復し6ヶ月観察した処、辺線破折、二次齲蝕がなく、一部に表面の粗造化、灰白色の変色が認められたが、再研磨で光沢を帯び回復した。 4.歯科的応用:乳歯、永久歯の臼歯部の修復、特に即日研磨可能のため、障害児の修復に使用可能である。その他、ポスト、支台歯築造も可能と思われる。
|