研究課題/領域番号 |
62480425
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
和久 敬蔵 帝京大学, 薬学部, 教授 (90013854)
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研究分担者 |
杉浦 隆之 帝京大学, 薬学部, 助手 (40130009)
中川 靖一 帝京大学, 薬学部, 講師 (00119603)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | アルキルエーテル型リン脂質 / マクロファージ / 血小板活性化因子 / アラキドン酸 / トランスアシラーゼ / アセチルトランスフェラーゼ / アルキル型リン脂質 |
研究概要 |
1.アルキルエーテル型リン脂質のアシル化機構の研究 ウサギ肺マクロファージ小胞体を酵素源として用いて、アシル基のacceptolとして1+アルキルGPCを、又donorとして^<14>C-アルキドン酸(20:4)や種々の┣^<14>┫C-脂肪酸が2位に導入されたジアシルGPCを用いてアルキルエーテル型リン脂質のアシル化のメカニズムを追求した。このアシル化を触媒するトランスアシラーゼは、従来のアセチルトランスフェラーゼと異なり、COAを必要とせず、又基質となる脂肪酸は、炭素数20のものが反応性が高く、生体にとって重要であるアラキドン酸やドコサヘキサエン酸(22:6)が、本酵素によって特によく導入されることが分かった。 2.アラキドン酸放出とアセチル基の導入 アラキドン酸を放出して生じたリゾPAF(1-アルキルGPC)は、マクロファージ内でアセチルCoA:1-アルキルGPCアセチルトランスフェラーゼ又は、トランスアシラーゼにより、競合的にアセチル化又はアシル化される。マクロファージlysateのアセチルトランスフェラーゼ活性は100μMのアセチルCoAを加えた場合、474pmole/min/10^6cellであり、A23187で刺激した場合は、更にその2-3倍に上昇した。トランスアシラーゼ活性は98pmole/min/10^6cell lysateで、刺激したマクロファージにおいても大きな変化はみられなかった。一方、アセチルトランスフェラーゼ活性はアセチルCoAの量によっても大きく影響を受け、例えば外因性のアセチルCoAを加えずに内因性のものだけで反応を行なわせると、リゾPAFはむしろトランスアシラーゼによって代謝されることが分かった。実際の細胞内では、リゾPAFはアセチルトランスフェラーゼでなく、ほとんどトランスアシラーゼやリゾホスホリパーゼDによって代謝を受けていると思われる。今後、細胞内における酵素や基質等の局在性も更に検討が必要かと思われる。
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