研究課題/領域番号 |
62490014
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
川島 嘉明 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (30082978)
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研究分担者 |
半田 哲郎 京都大学, 薬学部, 助教授 (00025719)
丹羽 敏幸 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (30198543)
日野 知証 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (90208778)
竹内 洋文 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (50171616)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | マイクロスフィアー / アモルファス / コントロールリリース / 生物学的利用能 / サスペンション / 晶析 / 多形 / アクリル酸ポリマー |
研究概要 |
モデル化合物として、抗炎症剤イブプロエンを使用し、結晶のマイクロスフィア化とアモルファス化を試みた。晶析法として溶媒置換法を採用した。イブプロフェンとアクリル酸系ポリマーのエタノール溶液を水中に添加すると、コアセルベート様のエタノール溶液の液滴が形成された。液滴内のエタノールは徐々に水中に拡散し、薬物とポリマーが析出し固化した。このプロセスを、エマルション-溶媒-拡散法と名付けた。本法により、ポリマーに薬物が分散した、高エネルギーマイクロスフィアー粒子が得られることが判明した。このマイクロスフィアー粒子を利用して、PH依存性並びに非依存性のコントロールリリースシステムを開発することができた。このシステムを利用して、1日2回投与型のコントロールリリースサスペンションを調製した。さらに、エタノール-ジクロルメタンの混合溶媒を使用することにより、ポリマー中に分散したイブプロフェンがアモルファス化し、さらに高いエネルギー状態になることがわかった。これらのマイクロスフィアー粒子の生物学的利用能が極めて高いことも判明した。 モデル化合物として経口抗喘息薬、トラニラストを使用し、結晶のアモルファス化を試みた。結晶の晶析法としては、溶媒置換法(良溶媒:エタノール-アセトン-クロロホルム、貧溶媒:水)を採用した。本法により球状の造粒結晶が得られた。本結晶は1水和物であるが、P_2O_5で乾燥すると、球状を保ったまま、アモルファス化することが判明した。本マイクロスフィアーは準安定状態にあるため、安定形(α形)よりも溶解性に優れることが判った。本アモルファス球状結晶は、相対湿度32%、30℃で保存するとα形に変化する。以上の結果より、目的とする高エネルギーマイクロスフィアー粒子を調製するための新しい方法を開発することができた。
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