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北京本梵文法華経写本の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62510015
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 印度哲学
研究機関徳島大学

研究代表者

戸田 宏文  徳島大学, 教養部, 教授 (20035687)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード北京本梵文法華経 / ネパール本 / ギルギット本 / 中央アジア断片 / 大谷本 / 貝葉写本 / 河口本 / トッチ将来本
研究概要

北京本梵文法華経写本(137葉)を解読した結果次のことが明らかになった. 1.この写本に書かれたテキストは, 現在知られている貝葉本のそれと比較して, 極めて古い伝承を有している. 2.そのテキストはケンブリッジ大学所蔵本no.1682(C_3)及び1683(C_4)のそれと非常に類似している. 3.又, ネパール公文書館所蔵本no.4-21(N_1)のそれと類似している. 4.これら4本のテキストは, 比較的ギルギット本及び西蔵訳に近い. 特にC_3は前半分しか残存していないが, 非常に秀れたテキストを有する写本である. 5.本研究者は, C_3, C_4, K(東洋文庫所蔵本), N_1と北京本とを, 写本グループIと名付けたい. 6.次にケンブリッジ大学所蔵本no.2197(C_6)の後半は, 同no.1684(C_5)に類似する. これらは, 他の写本群と比較して, 独特の読みを有している. 7.東京大学所蔵本nos.408, 412, 413は, 新しく成立した写本と考えられる. そのテキストは, 大英図書館本Or.no.2204, C_6前半及びネパール公文書館所蔵本nos.3-672, 5-144のそれに類似する. 8.以上の如く, ネパール伝承の貝葉写本は, おおよそ, 三類に分れると考えられる. その中で, 北京本など五本は, 秀れたものであり, これに依って法華経の梵語原典が, 新たに作製されることが望ましい. 9.本研究者は, 最近ローマで発表されたギルギット写本(20枚)の研究をも行った. その結果, これは, いわゆるグループCに属するものであることが判明した. 10.英国Indio Officc Libraryより新たに中央アジア出土断片が, 本研究者にもたらされ, 解読の結果, 古い層に属することが判った. 一断片は, 大谷本西域語文書20の一部であることも判明した. 今后本研究者は, 北京本のローマ字本を公表して, 新しい原典作製の初段階を造りたい.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 戸田宏文: 徳島大学教養部紀要(人文・社会科学). 23. 211-269 (1918)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田宏文: 仏教思想史論集(成田山仏教研究所). (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田宏文: インド哲学と仏教(藤田博士古稀記念論文集). (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田宏文: 徳島大学教養部紀要(人文・社会科学). 24. (1989)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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