• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

クレイク・オブライエン型輪郭線によるエーレンシュタイン錯視とハーマン・本川錯視

研究課題

研究課題/領域番号 62510058
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関徳島大学

研究代表者

濱田 治良  徳島大学, 総合科学部, 助教授 (80109404)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードEhrenstein錯視 / 黒白複合型Ehrensteinパターン / 明暗Ehrenstein錯視の相互打消し効果 / 抗抗型の興奮と抑制 / 非拮抗型抑制
研究概要

本年度の研究においては, 主として明と暗のEhrenstein錯視における相互打消し効果を検討した. 8名の被験者による実験の概要は次の通りであった. 一様灰色面上(輝度18mL, 反射率39%)に8本の黒線分(反射率2%)を線端を離して(視角で47′, 1°34′そして2°22′)放射状に配置すると線端間の中心領域に円盤状の明のEhrenstein錯視が生起し, 同様に白線分(反射率73%)を配置すると暗のEhrenstein錯視が生起した. そして, 明および暗のEhrenstein錯視が生起するとき, Ehrensteinパターンの中心領域と背景領域の明るさは統制条件としての一様灰色面に比べて低下した. そして, 線端間距離を拡大していくと8本の白線分による暗の錯視は弱まり, 8本の黒線分による明の錯視は逆に強まることが明らかになった. 即ち, 線端間距離を拡大すると, 黒線分であれ白線分であれ, その背景領域の明るさはほぼ一定であり, 中心領域の明るさが一様灰色面の見えの明るさに近付いた.
一方, 明と暗のEhrenstein錯視が相互に打ち消されるかどうかを検討するために, 4本の黒線分と4本の白線分を交互に放射状に配置して(以下, これらのパターンを黒白複合パターンと呼ぶ), 中心領域と背景領域の見えの明るさを測定し, 一様灰色面の明るさと比較した. その結果, 全ての距離条件で, 背景領域の明るさは一様灰色面よりも暗く, 黒白複合パターンにおけるEhrenstein錯視の強さは黒線だけによる明と白線だけによる暗のEhrenstein錯視の中間であった. この結果は, 明と暗のEhrenstein錯視が相互に打ち消し合っていることを意味する. また, 黒白複合パターンにおいて垂直・水平に配置された線分の方が斜方向に配置された線分よりも強い錯視を誘導し, 錯視の強さは線分の方向にも依存することが明らかになった.
以上の結果は, 輝度に依存する興奮と抑制および輝度差に依存する非拮抗型抑制によって生起するものと思われる.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Jiro Hamada: Preception & Psychophsics. 41. 67-72 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 濱田治良・石原徹: 徳島大学総合科学部創立記念論文集. 305-316 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 濱田治良: 心理学研究. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 濱田治良: "感覚・知覚心理学ハンドブック(明るさ対比誘導と輪郭線知覚)" 誠心書房, (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi