研究課題/領域番号 |
62510060
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
山口 剛 佐賀大学, 教育学部, 教授 (50037462)
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研究分担者 |
田崎 敏昭 佐賀大学, 教育学部, 教授 (80039205)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 学校ストレス / 適応障害 / 不適応徴候 / 登校拒否 / CMI / 競争 / タイプA行動パターン / JAS. / ストレス徴候 / 不適応行動 / 学習要因 / 不安 / 競争傾性 / 神経症領域 / 受験ストレス |
研究概要 |
本年度は前年度の結果をふまえ、さらに突込んだ解析を行った。2000人規模の研究対象について学校ストレスと適応障害の関係に焦点をあて大型電算機による統計学的解析を進めた。その結果学校ストレスを最も端的に反映していると考えられる学校生活および学業に対する拒否的意識・姿勢・行動傾性と学習要因、精神的悩み、心身の自覚症状、交友関係の間に強い相関が認められ、両者間の密接な関連性が改めて再確認された。 以上の情報を考察する中で、学校ストレスによる病理的プロセスの無視できない要因として、競争関係をとりあげた。これは受験競争のインパクトの大きさと日本の子どもにみられる競争傾性の高さに少なからず触発されたものである。まず基礎的研究として、個人における競争的行動パターンの判定と、それにもとずく頻度分布、性差、年令差等の分析を試みた。競争的か否かの判定には、国際的評価の高いA型行動パターンの評価尺度(JAS)を日本人向けに翻訳し、若干の修正を加えて適用した。そのさい、迅速な判定を実現するために、原著から独自にコンピュータによる分析用のプログラムを開発した。パイロットスタディとして、健常大学生100人に対し調査した結果、A型行動パターンを示すものは約15%であった。しかもこの一群はモーズレイパーソナリティインベントリー(MPI)の外向傾向と正の相関を示した。一方、高校生880人の結果はA型12.8%で前者と近似した結果であった。当初の目的はこの競争傾向と学校ストレスについて解析し、相互の相関等について検討することであったが、解析の初期段階でソフト開発に手間どったため達成することができなかった。しかし、現在研究は順調に軌道にのり、解析を進めているため、近々興味ある成果を発表できると確信している。
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