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日本古代度量衡の考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62510224
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関奈良国立文化財研究所

研究代表者

黒崎 直 (黒埼 直)  奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 室長 (60000494)

研究分担者 岩本 正二  広島県草戸千軒町遺跡調査研究所, 専門員 (40090378)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード鉄製釘の重量 / 鉄製釘の名称 / 土製・木製容器の容積 / 古代建築遺構の造営尺 / 曲物容器の容積
研究概要

1.宮殿・宮衛遺跡や寺院跡の発掘調査で確認できる「造営尺」には、高麗尺(1尺=約35.6cm)と唐尺(1尺=約29.8cm)がある。前者は飛鳥寺や法隆寺の造営に使われ、後者は7世紀中ごろの前期難波宮の造営に使われている。高麗尺は後に「大尺」、唐尺は「小尺」と整理され、「大尺」は主として「測地尺」として使われている。藤原・平城京の条坊は、この「大尺」による。ただし7世紀前半に、再び「尺」の整理が行なわれ、地割り・建築遺構とも、1尺=約29.8cmが基準となっていく。
2.出土品としての「物差」は、平城宮跡出土のそれは1寸が2.95cm、平安京跡では5寸が15.3cmで、1尺に換算するとそれぞれ29.5と30.6cmとなる。時代が下がるほど、基準尺が伸びる傾向がここでも裏ずけられる。
3.木製容器(主として曲げ物)や土器から当時の基準の容量を復原しようとした。曲げ物の場合、直径15cm前後、高さ6cmのものが主流であることが判明したが、これをもって、基準容量とすることはできない。「令制」にみえる銅製升の実物が発掘調査で発見されることを期待したい。
4.鉄製釘の寸法と重量を計測して、「鉄」についての実際の重量を考察し、あわせて鉄釘の名称を復原した。この作業に関連して、『延喜木工寮式』にみえる「打合釘・平釘」の鉄使用料の記載に齟齬を認めた。
5.なお、重量復原の手がかりとして、「分銅」や「おもり」が出土しているが、最近平城京跡で発掘された「分銅型銅製品」は重さ329gで、ほぼ8両=半両に相当する。貴重な考古資料として注目できる。

報告書

(2件)
  • 1988 実績報告書
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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