研究概要 |
「バルバラの生涯と未発見作品並びに彼に関する批評発掘作業結果」 1.バルバラの短篇小説《L'Accordeur》が掲載された新聞、Le Moniteur universel du soirの当該期間のバックナンバーの所在場所が長期間分からなかったが、フランスアカデミー図書館に在ることが分り、ミクロフィルムをとった(29,30 oct.,1er,3,5nov.1865)。音楽家の間の動物磁気的な魂の交感を一つのテーマとし、多くの事実を使用した逸話的形態をもったバルバラの創作である。音楽的インスピレーションをもつ他の作品と供に、百年以上陽の目を見なかった彼の作品を紹介し、le fantastique realisteを文学史の中に位置づけるべく発表準備中である。 2.バルバラに関する書評、(1)Jules Valles,Le Present,8 aoat 1857とLe Progres de Lyon,13 mai 1864 (2)Arthur ARNOULDの《Bibliographie》,Revue de l'instruction,29 dec.1859 (3)A.V.のサインをもつ書評、《Bulletin bibliographique》,L'Athenaeum Francais,15 janv.1860 3.バルバラの母の出生証明書を見つけ、Orleans生れ、生年月日、1790年9月22日を確かめた。 4.バルバラが精神病専門医バイヤルジェの講義を受けていたのは恐らくどこかの病院である可能性が強くなってきた。 5.Leon TreichによりLes Nouvelles Litteraires(10 sept.1930)の中で紹介されたJean Wallon宛のバルバラの書簡を含むDe Woznickiのコレクションの追跡に関して、当時この新聞を発行していたのはEd.Larousseであることがわかり、Larousseにある古文書から追跡の手懸りがつかめる可能性がでてきた。
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