研究課題/領域番号 |
62510262
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉島 茂 東京大学, 教養学部, 教授 (50011309)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 国語教育 / 西ドイツ / 東ドイツ / オーストリー / 指導要綱 / 教科書 / 文法 / 文学 / 批判 / 教育 |
研究概要 |
地方分権は西ドイツの教育制度に最もよく表れている。中央政府は文部省をもたず、各州の文部大臣の連絡機関があるだけである。したがって各教科の指導要綱も各州がそれぞれ、連絡機関会議の合意にそって決定し、発行している。その形態は実に様々であって、全教科を一冊の合本にしたものから、各教科それぞれにくわしく内容を決めているもの等巾が広い。西ベルリンでは現在国語(ドイツ語)では最終的な要綱ができていない。その点、西ドイツ、オーストリーでは集中が進んでおり、教科書の発行も一つの団体が受けもっている。西ドイツは二十を越える教科書会社があり、その種類も非常に多い。 国語については、西ドイツ、オーストリーでは文学教育と言語教育をことさら区別していないが、東ドイツでは両省の深い関係を認めながらも、意識的に両者を分け、別々の教授法の研究を行っている。 指導要綱と教科書の内容は西ドイツでは、複雑な関係を示している。各州で教科書の認定制度があり、大抵は複数の州で認定を受けているが、全国にまたがるものはないようである。教科書・指導要綱と実際の教室での教育は、当然のことながら州、学校、教員個人個人で異なる。大学入学資格試験は州レベルで行われ、実際には学校の卒業試験のようなものだが、その規定が厳しい州では、教員の自主的な教材の選択は事実とかなり限定されて来る。ただし、有名校では、生徒の能力からくる余裕からか、教師の自由度も大きい。 高校レベルでの国語教育は、人格形成の一環としての機能と、大学での学究のための準備という視点から行われている。 また教育内容の特長として、言語以外のメディア(絵画・映画)等との関係が問題にされていることである。
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