研究課題/領域番号 |
62530011
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済統計学
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
刈屋 武昭 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70092624)
|
研究分担者 |
松江 由美子 帝京大学, 理学部, 非常勤講師
MATSUE Yumiko Department of Mathematics, Teikyo University
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | カールソン=パーキン法 / 確率的反応関数 / 合理的予想 / サーベイ(定性的)データ / 基準化正規CP__ー指数 / 基準化一様CP__ー指数 / ディフュージョン・インデックス / MTVモデル / 景気変動 / 基準化正規CP指数 / 基準化一様CP指数 / ディフュジョン・インデックス / 短期経済観測 / 景気分析 / サーベイデータ正規分布 / ガンマ分布 |
研究概要 |
本研究では、インフレ率等の経済変数についての社会集団の予想値の分布の平均、分散の推定法であるカールソン=パーキン(CP__ー)法を拡張し、日銀『短期経済観測(短観)』等のサーベイデータの指数化の理論を確立した。さらにそれを応用して、影気分析の実証分析を行った。具体的には次のとおり。 (1)CP__ー法では、サーベイ調査に対して閾値を超える予想値をもつ人は、必ず「上る」と回答すると定式化しているが、人々の回答が確率的であるとし、閾値から大きく〓離した予想値をもつ人は、それが閾値に近い人と比較して変化を識別する確率が高い、という定式化を確立した。 (2)閾値の推定法として、最小2乗法、カイ2乗法、合理的予想最尤法を導入した。これは、CP__ー法の推定法に比べより効率的・合理的である。 (3)人々の予想値の分布として、正規分布のように対称でなく、正の値のみをとる変数の場合に対して、理論を拡張した。とくに非対称分布としてガンマ分布をとり、確率的回答(反応)関数のもとでの平均、分散等の推定法を確立した。 (4)日銀『短観』判断項目データのように、サーベイによる定性的データの指数化の理論をCP__ー法の考え方を利用して展開した。この指数化の方法は、量的測定の解釈が可能である。とくに、景気分析では景気の浸透度のみならず量的拡大を表現した指数として利用できる。他方、日銀DI(ディフュージョンインデックス)として利用されている指数も、同一視点から理論的基礎を与えた。 (5)日銀『短観』判断項目(14項目)を利用して景気分析を行った。MTVモデルにより、基準正規CP__ー指数((4)により指数化されたもの)から判断項目の中に潜む「景気」を抽出した。
|