• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近世日本・朝鮮貿易の実証的考察-「和館貿易」を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 62530050
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済史
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

田代 和生  慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (50072426)

研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード東アジア通商圏 / 日朝貿易史 / 銀貨流出 / 和館 / 貿易商人 / 鎖国時代の日本人居留地 / 通訳の貿易活動 / 銀の輸出入 / 日朝貿易 / 日本人居留地 / 鎖国時代の海外渡航
研究概要

近世の日朝貿易は、幕府の「鎖国」政策にもかかわらず、江戸時代全期間を通じておこなわれていた。貿易の特徴は、日本人、それも対馬島の者が、朝鮮半島の南端に設置された和館に赴き、朝鮮側の役人らと交易をおこなうもので、海外渡航が禁じられていた当時としては、異例な形態をとっていたといえる。そこで貿易に携わった対馬藩宗家の記録をはじめ、藩内の商人や役人、通訳官らが残したオリジナルな史料を調査・収集し、それらを詳細に分析することによって、貿易仕法、取引品目、数量、価格などの変化を、近世全期にわたって比較・検討した。
まず近世前期に確認される中国産品の大量輸入は、
1「鎖国」成立期に幕府が指向した貿易政策に叶うものであったこと、
2対価として日本の通貨である丁銀の大量輸出がおこなわれたこと、
3結果的に朝鮮商人との相対取引を原則とする私貿易の飛躍的な隆盛を促し、対馬藩に莫大な利潤をもたらしていたこと、などが指摘される。これに比して後期の日朝貿易は、丁銀の調達難から私貿易減退の傾向が顕著になり、やがて官営貿易と私貿易は、同じ規模で運営されるようになった。前期に比して減退した和館貿易ではあったが、貿易によって藩経済を維持しなければならない対馬藩は、依然として積極的な貿易経営を展開させる。このことは、幕末期の貿易帳簿によって確認される「外向仕入口」が証明している。すなわち日本からの主要輸出品である銅を、和館出入りの朝鮮貿易商人(都中)に前渡しし、特定の輸入品調達を行なうものである。委託契約を前提とするこうした取引は、当時の日朝貿易の大半を占めており、和館という限定された市場と朝鮮国内の市場を繋ぐ重要な商業形態であったことが判明する。さらに和館館守の記録によって、1711(正徳元)年4月期の業務従事者103名についての姓名、職と業務内容などをリスト・アップした。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 田代和生: 創文. 280. 11-12 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田代和生: 朝鮮学報. 124. 1-47 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田代和生: 国際交流. 47. 34-38 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田代和生: 『日本経済史1、経済社会の成立』. 1. 130-170 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田代和生: 徳川社会からの展望. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TASHIRO, Kazui: "Import of rice from Korea by Tsushima han and a dry measure in waegwan." Chosen gakuho,. 124. 1-47 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TASHIRO, Kazui: "Diplomacy on equal terms between Japan and Korea during the Tokugawa era." Kokusai Koryu,. 47. 34-38 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TASHIRO, Kazui: "Trade during the Tokugawa era." 'Nihon keizaishi'(Economic history of Japan), Iwanamishoten.1. 130-170 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TASHIRO, Kazui: "Private trade between Japan and Korea and the Korean merchants." 'Tokugawa shakai kara no tenbo'(Aspects from the Tokugawa Japan), Dobunkanshuppan.(1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田代和生: 国際交流. 47. 34-38 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 田代和生: 速水融 他 編『日本経済史1、経済社会の成立』. 130-170 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 田代和生: 斎藤修 他 編『徳川社会からの展望』. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 田代和生: 創文. 280. 11-12 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 田代和生: 朝鮮学報. 124. 1-47 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi