研究課題/領域番号 |
62530082
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
谷 武幸 神戸大学, 経営学部, 教授 (00030718)
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研究分担者 |
溝口 一雄 広島修道大学, 商学部, 教授 (30030696)
小林 哲夫 神戸大学, 経営学部, 教授 (90030709)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | コントローラー制度 / 予算管理システム / 業績評価制度 / 事業部制組織 / 戦略 / 業績管理会計 |
研究概要 |
わが国のコントローラー制度のうち、特に予算管理システムにかかわる問題について、郵送質問票調査および面積調査の方法により、以下の諸点の実証研究を行った。 (1)予算管理システムが業績評価制度としてどの程度まで利用されているのか。実証結果としては、管理者の業績評価制度、特にボーナス・システムとある程度結びつけられていることが判明した。特に、事業部制組織の場合がそうである。 (2)予算管理システムのなかでの事業部長・部長の位置づけはどのようなものなのか。予算管理プロセスへの管理者の参加の程度ならびに権限は、特に事業部制組織の場合で、攻撃型企業のケースでは高かった。 (3)組織は、その環境・戦略に対応して、どのような目標を事業部長らに課しているのか。日本企業の目標設定の特色として、資本利益率がほとんど使われていないこと、逆に売上高を使っているケースの多いことが判明した。しかし、攻撃型の事業部制組織では、製品別の収益性ならびにこれに応じた戦略課題を明確にするために、少なくとも本社費配賦後の純利益を適用するケースが多かった。 (4)予算管理システムが組織の戦略とどのように結びついているのか。従来の研究では、組織の戦略が予算管理システムの設計に与える作用が研究されてきた。これに対して、本研究では、逆の作用を確認した。すなわち、(3)で述べたように、予算管理システムから組織の戦略課題が明確化されることがあるのである。したがって、この点を明確にしうるような予算管理システムの設計が今後の重要な研究課題となろう。
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