研究概要 |
同変トポロジ-(ホモトピ-)がよく研究されてきたのに比べ、ファイバ-的トポロジ-(ホモトピ-)は今、研究段階である。これは同変トポロジ-とも深く関係しており、研究対象として多くのものを含んでいる。ファイバ-的ホモトピ-論における問題のうち特にファイバ-的ホワイトヘッド積について研究した。EをB上のファイバ-的空間とするときB上のファイバ-的懸垂Σ_BEからそれ自身への恒等写像のファイバ-的ホモトピ-類をιΣ_BEと記すときファイバ-的ホワイトヘッド積[ιΣ_BE,ιΣ_BE]【element】π_B(Σ_B(EΛ_BE),Σ_BE)の位数は2^kとなると予想される(但し、kは底空間BのLusternik-Schnirelmannカテゴリ-を表す)。特にBが懸垂空間(k=2)のときについてJamesの結果[cf.Fibrewise topology,Cambridge Univ. Press 91(1989),p.187]を改良した。即ち、PをS^n(n≧2)上の主SO(m)束とし、aをS^<m-1>上の対心写像とする。このときaの懸垂a^^<^>:S^m→S^mは基点を保つSO(m)-写像となる。P_#は同変トポロジ-(ホモトピ-)よりファイバ-的トポロジ-(ホモトピ-)への関手をなすから、P_#a^^<^>はP_#S^m=Eからそれ自身へのex写像である。σ【element】πs^n(E,E)をこのex-ホモトピ-類とするとき、a^^<^>の写像度は(-1)^mだからmが偶数のとき2Σ_*σ=2、4w(Σs^nE)=0を得る(但し、w(Σs^nE)Σs^nEからそれ自身への恒等写像のex-ホモトピ-類をιΣs^nEとしたときW(Σs^nE)[ιΣs^nE,ιΣs^n]で与えたもの)。Bottの懸垂写像をF:π_<n-1>(SO(m))→π_n(SO(m)),主束Pの分類写像をθ【element】π_<n-1>(SO(m))とするときΣ^<m+1>_*JFθ=0が示される。よってJamesの結果を用いることにより次の定理を得る。定理・mを偶数とするとき2w(Σs^nE)=0。
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