研究分担者 |
川崎 徹郎 学習院大学, 理学部, 助教授 (90107061)
水谷 明 学習院大学, 理学部, 助教授 (80011716)
黒田 成俊 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
三井 孝美 学習院大学, 理学部, 教授 (20080484)
大津賀 信 学習院大学, 理学部, 教授 (30033765)
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研究概要 |
代数多様体の双有理構造の研究を継続した. 今年度の飯高の具体的研究結果は可約平面曲線の双有理幾何に関するものである. 平面曲線の研究は19世紀の数学の主題であったが, 小平次元の研究の進展により, 平面の双有理幾何の見地から, 新しい研究が進められている. 結果の主部は, 次にまとめられる. 定理 Dを2個の既約成分をもつ平面曲線とする. 1.Dの小平次元がマイナス無限大のとき, Cremona変換(平面の双有理変換)により, 2直線に変換される. 2.上の場合以外は, Dの対数的2種数は正. 3.Dの小平次元が0のときは3次有理曲線の和に変換される. 4.Dの小平次元が1のときは, 楕円曲面の特異ファイバーのある種のものがすべてえられる. (論文Classification of reducible curvesに発表される) 本年度の研究目的の一つに計算機の数学への応用があった. このため, 人工知能言語とよばれるprologの処理系, prologKABA, run-prologを購入し, 置換群論, 有限位相空間論等をprologで記述することを行ない, 簡単な場合ではあるがprologの有効性を確認することができた. 今後は代数幾何への積極的な活用を試みたい. 研究分担者黒田成俊の本年度の研究についても報告する. 黒田は時間を含み, 強制振動項をもつShroedinger方程式を解いて, 特定の振動モードを励起する方法を提案, 実際の計算で有効性を確かめ数学的解析で裏付けをえた.
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