研究概要 |
定松は, 発展方程式に対する初期値問題を考察し, H^∞-適切であるための必要条件を得た. この結果は, 溝畑の結果(1961,Jour of Math,kyoto.Univ)の一般化であり, 三宅の結果(1974Rubl RIMS)の高階の場合への拡張である. 猪狩は, 係数が解析的である方程式に対して, 初期平面が特性的である場合に, コーシー・コワレフスキーの定理, ホルムグレンの定理がなりたつための条件をえた. 天野は, 代用電荷法による内部領域, 外部領域の等角写像の数値計算を行なった. 代用電荷法による等角写像の写像関数を求める方法は, 他の方法と比べて, 精度が高く, プログラミングも容易で, 計算時間も短いことがわかった. これらの研究は, それぞれの研究集会において発表された. 又1部既発表であるが, 残りについては投稿中で受理されている. 安倍は, 円環領域における有理関数と単葉関数について, area-principleを得た. 各人は, それぞれの研究集会に参加し, 討論し, 多くの示唆を得た. 又, 学外者11名の参加を得て, 1月に4日間, 愛媛大学で研究集会をもった.
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