研究概要 |
当初の計画では、落合が代表者で超準解析学を中心に研究を進める予定であったが、急死したため、緒方が途中で代表者に交代した。従って、研究実績は、緒方と柳原の成果が主となった。一年目は、それぞれの分担面での研究を進める形をとったが、2年目は、できるだけ連絡をとり合って研究をした。しかし、遠隔のため、思う様に討議はできなかったが、特に今後の研究の見通しは充分でき、その成果は近いうち発表できると思う。現在までの研究の成果は大略次のようである。 緒方は、次のような結果を得た。 ΩをR^Nの外部領域、その境界を〓Ωとするとき、次の問題を考える。 ただし、D_i=〓/(〓x_i)、Du=(D_1u,D_2u,…,D_Nu)、νはΩに関して外法線、 ここで、仮定として、f_1gが次のような条件をみたすとする。 α←〔0,1〕、S←〔0,∞〕、t←R^Nに対し、f(x,αs,αt)≧αf(x,s,t)、g(x,α,s)≧αg(x,s) このとき、次の様な結果と応用を得た。 〔結果〕(E)がsupersolution u、subsolution u(u≦u)をもてば、(E)は次のような無限個の解{u_i}をもつ:u<<u_1<<u_2<<…<<u_i<<…<<u in Ω. また、この結果は、C.Swanson等の(E)の解の個数の分析を更に精密に分析することが予知できる。今後は、解の振舞いについて、研究する予見をもっている。柳原は、sをparasueterとするとき、ヒルベルト空間で線形系 について、大きな成果を得た。
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