研究分担者 |
海津 聰 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (80017409)
田端 正久 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30093272)
田吉 隆夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60017382)
平沢 義一 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (50016044)
林 一道 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80017293)
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研究概要 |
重力が支配的な外力であるときの水の運動を無限小振巾仮定の下に解析する際に出会う線形初期値境界値問題および固有値問題の有限要素計算を中心課題として代表者は研究を実施した. この線形初期値境界値問題を静止水面上の二乗可積分関数の作るヒルベルト空間に値を取る二階線形定作用素係数発展問題として定式化し, 有限要素近似によって得られる半離散近似問題と対応する近似固有値問題に対して収束性と誤差評価を考察し, 中心差分法による全離散近似問題の安定条件と収束性を調べ誤差評価を得た. これらの結果は, 日本数学会昭和62年度秋季総合分科会(10月2日)京都大学数理解析研究所共同研究集会(63年1月19日)他で口頭発表した. 分担者田吉は, 非有界領域におけるシュレーディンガー作用素のスペクトルの構造を追究し, 京都大学数学雑誌(62年4号)に成果を論文発表した. 分担者田端は, 非圧縮性粘性流体の自由境界問題を解く分数段解法を提案し, バブル関数付き三角形一次要素の保存型上流近似を定式化し, 移流拡散問題における収束性を示し誤差評価を与え, 電気通信大学学報(62年9月)に発表した. この分数段解法に関して, 発展方程式の数値計算において所与でない分数段の境界条件をどように設定すれば安定なスキームが構成でき収束性が示せるかを調べ, 日本数学会昭和62年度秋季総合分科会(10月2日)で口頭発表した. 分担者海津は, 小さい穴をたくさん持つ有界領域でのポアソン方程式の均質化問題において, 除外集合が極限においてフラクタル図形になる場合も含めてとりあつかうために, ハウスドルフ次元に類似の概念を導入して解の挙動を調べ, 日本数学会昭和62年度秋季総合分科会関数方程式論分科会(10月3日)他で口頭発表した. (上記の口頭発表事項に関する英文論文はそれぞれ準備中である. )
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