研究分担者 |
中西 敏浩 静岡大学, 理学部, 助手 (00172354)
伊沢 達夫 静岡大学, 理学部, 助手 (20021941)
松田 稔 静岡大学, 理学部, 助教授 (10022229)
千葉 慶子 静岡大学, 理学部, 助教授 (90022227)
佐藤 宏樹 静岡大学, 理学部, 教授 (40022222)
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研究概要 |
1.マルコフ過程の研究 複素n次元空間の単位球内のマルコフ過程が双解析的同型群による変換で不変なとき, 推移確率の定める作用素の平群は, 必然的にフェラー・ディンキン型となる. その生成作用素の定義域が, コンパクトな台を持つ無限回可微分な関数全体を含むという仮定の下で, 生成作用素の形を完全に決定した. この仮定は取り除くことが出来ると考えられるが, その証明が現在進行中であるので完成次第, 論文として発表する予定である. 2.タイヒミュラー空間とクライン群の研究 種数2のフックス型のショットキー空間の形, その基本領域及びその点が表すリーマン面を決定した. 系としてこの場合, 古典的ショットキー群は, ショットキー空間と一致することが分った. また, 非古典的ショットキー群のZarrawによる具体例は誤まりであり, 古典的ショットキー群となることを定理の系として示した. 3.積空間の正規性の研究 単調正則空間は弱B-性(weak B-property)を持つことを示した. 4.加群の自己同型環の研究 加群の組成列の新らしい一般化を導入し, 一般化された組成列を持つ加群の特徴づけを行ない, それを加群の自己準同型環の研究に応用した. 5.双曲的運動群の不連続群の研究 与えられたフックス群を擬等角変形して, タイヒミュラー空間の外半径がいくらでも6に近づくフックス群を構成し, 6が最良評価であることを示した.
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