研究分担者 |
渡辺 正 山口大学, 教育学部, 助教授 (10107724)
安藤 良文 山口大学, 教養部, 助教授 (80001840)
片山 寿男 山口大学, 教養部, 教授 (00043860)
栗山 憲 山口大学, 工学部, 助教授 (10116717)
三好 哲彦 山口大学, 工学部, 教授 (60040101)
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研究概要 |
ランダムな環境(状態空間)の中での各種の確立過程を中心にして, それらの中心極限定理を研究した. 得られた結果は次の様になる. 1.一次元のランダムな環境における生死過程の極限定理をK・KAWAZU-H・KESTEN(1984年J.Stal,Physic)の結果を一般化した. 即ち, 環境を一つ止めた状態で, ドリフトだけでなく拡散係数をも含めた過程について極限定理を証明し, 極限過程の完全な決定をすることが出来た. 2.慶応大学田中洋氏, 田村要造氏との協力で一次元のランダムな環境におけるランダムウォーク及び拡散過程の極限定理を一般的に得ることが出来た. 即ち, Sinai(1982年ProG.Appl)に出されたEloy(1-P)/p=0を満す環境-これの正規化極限はブラウン運動であるのだが-だけでなくそれらの正規化極限が自己同型過程になっている一般の環境の下での極限定理を証明し, それらの極限係数が(logt)β, β>0であることを示した. 3.一次元のランダムな環境の中での反射壁ランダムウォークについて, 拡散過程の理論を用いることにより, 新しいタイプの極限定理を研究出来つつある. 即ち, 1.及び2.での研究に於いては時間及び空間変数についてのスケール変換における極限定理を考察して来たのだが, これらの結果を得た時点で, より精密な結果を産みだす訳だが, 時間スケールの正規化だけで極限理論が出来る可能性に違った. 4.3との研究の連関でDitmamの定理の一般的なランダムウォークに対する拡張が得られつつある. 即ち, ブラウン運動の1への最小到達時間までの逆転過程がベッセル(3)過程になっている事実の一般化を得つつある.
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