研究分担者 |
笹渕 祥一 九州大学, 理学部, 助手 (20128028)
柳川 〓 九州大学, 理学部, 助教授 (80029488)
古川 長太 九州大学, 理学部, 教授 (50037165)
白谷 克巳 九州大学, 理学部, 教授 (80037168)
藤野 精一 九州大学, 理学部, 教授 (20037146)
|
研究概要 |
多次元正規分布の平均値ヴェクトルガゼロに等しい事を帰無仮説とし, ゼロではないが全部の要素が非負であることを複合対立仮説とする検定問題については, 工藤が初めて1962年に尤度比検定を発表されて以来数多くの論文が書かれてきた. 研究発表に記した第一論文は, 全く別の観点から同じ問題を扱っている. 観測値ベクトルの一次形式を考え, その値が大であれば棄却する検定手法の族の内で複合対立仮説の内の一つの対立仮説に対して最強力検定となるような検定手法の部分族を考えその部分族の中でミニマックスな手法を最迫検定と呼ぶ. この論文は尤度比検定の代わりに最迫検定を与えたものである. この論文を引用して, 中国からの留学生史寧中は, 数編の論文を書きつつあり, 既に三編の論文が印刷公表予定になっている. この問題に関する分布論は代数的整数論と深い関わりがあり, 統計量の決定は計算機構論とも関わりがある. 第二, 第三の論文の著者を分担者に加えた理由はここにある. 第四論文は, 薬効検定を扱ったもので, 研究課題にふさわしい論文であり, 第五の論文もまた, 研究課題名にふさわしい研究である. ともに, 印刷公表以前に海外において高い評価を得ている.
|