研究課題/領域番号 |
62540178
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 (1988) 東京大学 (1987) |
研究代表者 |
池内 了 国立天文台, 理論天文学研究系, 教授 (90025461)
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研究分担者 |
羽部 朝男 北海道大学, 理学部, 助手 (90180926)
富阪 幸治 東京大学, 東京天文台, 特別研究員 (70183879)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | MHDコード / 磁気星間雲 / 臨界質量 / 星生成 / 双極拡散 / 星間磁場 / 宇宙ジェット / ダイナモ作用 / 銀河ハーロー / 宇宙磁場 / 回転する星間雲 / ダイナモ / スーパーバブル / 若い銀河 / MHD |
研究概要 |
3次元MHDコードを開発し、回転する等温磁気星間雲の平衡解を様々な条件下で求め、また磁場や角運動量の拡散がある場合の進化過程を調べた結果を報告書にまとめている。 従来、回転する星間雲又は回転のない磁気雲の平衡解しか知られていなかったが、本研究では回転及び磁場の効果双方を考慮して、MHDコードによった平衡解を求め、双極拡散による磁場及び角運動量損失がある場合、どのように進化して星生成に到るかのすじ道を明らかにした。回転する磁気雲の平衡解には二種類あり、一つは安定平衡、もう一つは不安定平衡である。これらが一致するのは臨界質量の場合で、与えられた磁場と角運動量分布の下では臨界質量以上の星間雲に平衡解が存在しないことがわかった。この臨界質量を色々な磁場、回転エネルギーについて調べ、それは簡単な代数式で表示されることもわかった。これを用いると、観測されている星間雲の安定性や磁場の強さを理論的に求められることになる。 この回転する磁気星間雲の進化は、角運動量損失によって星の内部では磁場効果が顕著になると共に、外部では遠心力で支えられた状態へ移行し、やがて外部の円盤部を残して内部は重力収縮して星生成に到る。この進化過程では、磁場の拡散、それに伴う角運動損失の割合が大きく影響するが、現在それらについては十分わかっておらず、簡単なモデルによって物理的本質を明らかにする段階と言える。 星間雲の安定性と星間磁場配位は強くからみあっており、これらの関係が星間雲の生成、形状にどう反映されているかを明らかにすることもめざしている。
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