研究課題/領域番号 |
62540190
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪大学 (1988) 東北大学 (1987) |
研究代表者 |
北本 俊二 大阪大学, 理学部, 助手 (70177872)
高木 伸 (1987) 東北大学, 理学部, 助教授 (90124594)
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研究分担者 |
山下 廣順 大阪大学, 理学部, 助教授 (80022622)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 多層膜 / X線分光 / X線望遠鏡 / X線天文学 / X線光学 / 固体物理学 / 薄膜 / ブラックホール / ホーキング輻射 / 重力崩壊 / ホーキング・ウンルー効果 / 一様加速系 / 動く鏡 / ドゥシッター時空 / 曲った時空の場の理論 / X線分光器 / 宇宙X線 |
研究概要 |
高効率X線分光器を開発するにあたり、広いエネルギー帯にわたって高い反射率を示す多層膜を使用することは有望である。しかしながら、高分解能を兼ね備えた高効率の分光器を開発するためには、工夫が必要である。そこで、我々は、エタロンを使用した新しい型の分光器を考案した。規則的に積層した多層膜の間にスペーサーを入れることによりエタロンを作成することができる。また、そのスペーサーの厚さをコントロールすることによりエタロンの反射特性をある程度自由に変えることができる。適当なエタロンの組合せにより、X線のエネルギースペクトルのフーリエ変換した形の信号を取得することができる。こうして取得したデータを逆フーリエ変換することにより元のエネルギースペクトルを再現できる。このことは、計算機シミュレーションによっても確かめた。次に、実際にエタロンを作成するための基礎的なデータを得るために、いろいろな層の厚さのNi/Cの多層膜を作成し、特性X線、及び、シンクロトロン放射光を使用して、反射率を測定した。その結果、層の厚さ(2d)が、100〓以下では、高い反射率の多層膜を作成することは難しく、その原因は、層の粗さ(rms)が、およそ10〓であると考えて良いことを示した。そのデータを基にして、実際にNi/Cのエタロンを作成し、特性X線、及び、シンクロトロン放射光で、反射率を測定した。その結果、ほぼ設計通りのエタロンが作成できていることを確認した。また、エタロンで反射させたX線を検出するための位置検出型比例計数管を作成し、その性能評価を行った。その結果、ほぼ20cmにわたって、5_09keVの特性X線で、約2mmの位置分解能と、約18%以下のエネルギー分解能が達成されていることを確かめた。この作成したエタロンと位置検出型比例計数管を組み合わせることにより、高効率X線用分光器が作成可能である。
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