研究概要 |
1.SS433の光度変化の観測 ここ数年来続けている特異なX線天体SS433の可視光の観測を宇宙科学研究所(KSC)の内之浦の60センチ望遠鏡を用いて行なった. また1984年に行なったX線と可視光の同時観測の結果について解析を行い, X線と可視光の光度曲線において主極小の位置が完全に一致していることを明らかにした. さらにこれらの光度曲線の特徴からX線の放射領域はジェット流中の中心近くの〜10^<12>cm程度の長さであること, また主星の半径は〜3×10^<12>cm程度で連星系の高密度星の質量の主星に対する比は〜1であることを見い出した. 2.ハレー彗星の中心核からのジェットの周期性 1985年〜1986年にかけて, 主としてKSCの60センチ望遠鏡でCCDカメラを用いてハレー彗星の中心核を連続観測したデータについて, その明るさの形状分布の変化を解析した. その結果, 中心核の南方に吹きだすジェット現象には, 7〜8日の周期性があることを発見した. また, ジェットには少くとも2ケ以上の源がありこれらのジェット現象の活動性は個々の現象により変化しており, 中心核の回転運動はプレセッションを含む複雑なものと考えられる. 3.活動的銀河中心核の可視光での測光 X線と可視光の同時観測のための予備観測としてMCG8-11-11, NGC4051の測光を行い, 比較星の選択とCCDカメラによる測光データの解析方法の開発のためのデータを得た.
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