研究課題/領域番号 |
62540202
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 理学部, 助手 (90135301)
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研究分担者 |
坂東 昌子 愛知大学, 教養部, 教授 (20025365)
沢田 昭二 名古屋大学, 理学部, 助教授 (50022546)
大貫 義郎 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022532)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 対称性の力学的破れ / 複合ヒグス模型 / トップクォ-ク凝縮 / テクニカラ-理論 / 非自明紫外固定点 / 大きな異常次元 / 相構造 / 強結合理論 / テクニカラー / 複合ヒッグス / スケール不変テクニカラー / 紫外固定点 / 異常次元 / 臨界曲線 / 隠れた局所対称性 / 非線型シグマ模型 / 複合ゲージボソン / ノントリヴィアル紫外固定点 |
研究概要 |
テクニカラ-模型および前年度提唱した(Miransky・棚橋誠治・山脇)トップクォ-ク凝縮模型("トップモ-ド標準模型")の現象論的研究と、それら複合ヒグス模型の基礎となった非自明紫外固定点と大きな異常次元とをもつ力学系、とくに対称性の力学的破れに関する相構造の研究を中心に展開した。先ず、上記模型に本質的である4体フェルミ相互作用の役割を明らかにするため、はしご近似を越える近似として1/N展開法を用いて時空の次元が4未満(2<D<4)のとき(くり込み可能な4体フェルミ理論)、非自明紫外固定点と大きな異常次元γ_m=D-2を見出した(菊川芳夫・山脇)。これはD=4での4体フェルミ相互作用を伴なうゲ-ジ理論のはしご近似による分析と類似の結果であり、非摂動論的くり込み理論への手掛りを与えるものと思われる。また、トップクォ-ク凝縮模型の4体フェルミ相互作用の起源として、思いゲ-ジボソン交換(強結合ゲ-ジ相互作用)と重いスカラ-ボソン交換(強結合湯川相互作用)の両方の相構造をはしご近似で調べ、4体フェルミ相互作用と類似の結果を得た(近藤慶一・棚橋・山脇)。これは格子モンテカルロ法の結果とも整合する。一方、トップクォ-ク凝縮模型におけるヒグスボソンの質量m_Hをはしご近似の枠内で計算し、ゲ-ジ相互作用が少しでもあると、4体フェルミのみの場合の結果m_H【similar or equal】2m_t(m_tはトップクォ-クの質量)からずれてm_H【similar or equal】√<2>m_tになることを見出した(首藤晋・棚橋・山脇)。これは今後の実験的検証にとって重要である。また、漸近自由ゲ-ジ理論(QCD等)と4体フェルミ相互作用の共存する力学系の相構造について、前年度の解析的結果(Miransky・野々山龍彦・山脇)にひき続きコンピュ-タによる数値的研究を行ない、より詳しい知見を得た(中谷一・首藤・山脇)。
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