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マングローブ水域の生態系を支配する水理・物理機構

研究課題

研究課題/領域番号 62540307
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋・陸水学
研究機関東海大学

研究代表者

松田 義弘  東海大学, 海洋学部, 助教授 (80056100)

研究分担者 横地 洋之  東海大学, 海洋研究所, 講師 (70119709)
澤本 彰三  東海大学, 海洋研究所, 助教授 (90119678)
佐藤 義夫  東海大学, 海洋学部, 講師 (70056315)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードマングローブ水域 / 生態系 / sill (砂堆) / 潮汐循環 / 西表島 / 底生藻類 / 動物プランクトン / 嫌気状態 / sill(砂堆) / 浸透水 / クロロフィルの量 / マングローブ / 感潮河川 / シル地形 / 物質輸送 / 海水交換 / 化学物質の溶出
研究概要

西表島のマングローブ水域 (バシタ湊、アヤンダ川) における1985〜1988年の夏季の観測からこの水域の生物学的、化学的変化に対する水理・物理機構の役割を調べた。対象水域は、他の多くのマングローブ水域と同様に外海域との接点で浅瀬 (Sill) となっている。上げ潮で外海水がSillを越えて水域内下層に潜入し、下げ潮で上層水が流出するという形で海水交換が行われている (開放期) 。一方、外海波浪と潮汐の作用により、Sill上に砂が堆積し、水域が外海から孤立化することがある。孤立化すると、この地方の強い太陽放射により水域内は密度成層性を強め停滞する。またこの太陽放射の効果で中層水温は日毎に上昇し、下層水の濁度は急速に増大する。 (閉鎖期) 。
これらの水理・物理機構により、特にバシタ湊では以下のごとく水域内の化学的、生物学的変動を生じることがわかった。
開放期:水域内の植物プランクトン量は、大潮時には外海水で希釈されるため、大潮〜小潮の周期的変動をする。水域内の藻類は外海水、淡水の流入に対応できる広塩、広温性をもっている。この地方特有の集中降雨は水域全体を淡水化するが、上述の潮汐交換機能が高いため、水質は数日で回復し、藻類の枯死には至らない。動物プランクトンは、外海域からの侵入者、外海域への移動者および定住者に分けられ、それぞれが潮汐による海水交流を利用して移動と個体数の維持を図っている。
閉鎖期:Sill面下の砂中を通しての微弱な浸透流が底層の水質を潮汐周期で変動させている。しかし、底層水は僅か一日で無酸素状態に達し、その結果、栄養塩類、二価鉄、流下水素が底泥から溶出する。この状態になると藻類の活性は急激に低下し、数日で枯死する。動物プランクトンのうち、侵入者および移動者は死亡するが、定住者は大きな影響を受けないようである。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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