研究課題/領域番号 |
62540310
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
上出 洋介 京都産業大学, 理学部, 教授 (60113099)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | サブストーム / 電離層 / 電場 / 極光ジェット電流 / ジュール熱 / 地上磁場変動 / 沿磁力線電流 / 電離層電気伝導度 / 電離圈-磁気圈カップリング |
研究概要 |
今年度は、サブストーム中の電場、電流分布とその時間変化を調べるため次の3つの項目の研究を行った。 1.DMSP衛星で観測されたX線イメージ・データから電離層電気伝導度を計算し、この個々の電気伝導度分布(統計的伝導度分布ではない、という意味)と地上磁場記録を組合せて、電離層電気ポテンシャル、電流、沿磁力線電流、さらにジュール熱を計算するアルゴリズムを作成した。さらにそれまでのKRM法のプログラムを改良した。 2.この改良プログラムを1983年7月22、23日のDMSP観測期間のX線データに適用し、磁気圏サブストームの発達・減衰に伴う極光ジェット電流の時間変化を調べた。続いてこの期間中の主な相について、汎世界的な電位分布を計算し、電位パターンのサブストーム時間との関係について調べた。その結果、サブストーム爆発(expansion on set)の始まる前約30分間、昼間側のカスプ領域の電流と夕方側の東向きジェット電流がゆっくり発達を始めることがわかった。後者は磁気圏プラズマ対流の増大に起因していると推定され、サブストーム爆発、すなわち、真夜中の西向きジェット電流が急激に強化されたあとは、カスプ電流と夕方の東向きジェット電流は強度が弱くなることがある。 3.統計モデルではなく、即時のX線撮像イメージ・データに基く電離層パラメータのモデリングからは、電流・電場分布のより現実的な相互関係を知ることができる。たとえば、ジェット電流から放出されるジュール熱を北半球について積分した値は、降下粒子の熱に比べて、平均し倍も大きなエネルギーになっており、熱圏力学の重要な要素になっていることが確認された。
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