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両親媒性物質の集合体形成と構造特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540335
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関広島大学

研究代表者

松浦 博厚  広島大学, 理学部, 助教授 (10029952)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード界面活性剤 / 分子集合対 / 分子コンホメーション / 振動分光法
研究概要

本研究では, 両親媒性物質としてn-アルキルオリゴ(オキシエチレン)型非イオン界面活性剤(以下CnEmと略記)と分岐アルキルフェニルオリゴ(オキシエチレン)型非イオン界面活性剤(CnPhEm)を研究と対象とし, それらの集合体構造と分子コンホメーションとの関係を調べた. まず, 鎖長分布のない種々のn, m値を持つCnEmを合成した. これらの化合物およびCnPhEmの固体と種々の濃度の水溶液について, 赤外およびラマンスペクトルを系統的に測定した. CnEmのスペクトルは, 基準振動計算を活用することにより詳細に解析することができた. その結果, CnEm分子のコンホメーションは, アルキル鎖長(n)とオキシエチレン鎖長(m)に依存し, n値が5以上の場合には, m値の増大に伴い, 分子は延びた平面的構造かららせん的構造に変化していくことがわかった. 特に興味深いことは, m値が3の場合においてコンホメーションが変化することで, このオキシエチレン鎖長はポリ(オキシエチレン)のらせん構造の1巻き分に担当している. このようなCnEm分子のコンホメーションに関する振舞いは, 延びた構造を取ろうとするアルキル鎮とらせん構造を取ろうとするオキシエチレン鎖との間のコンホメーション競合の概念によって説明される. CnEm界面活性剤分子に対する以上の結果は, それらの分子集合体の構造と密接に関連しており, 両親媒性物質の集合体形成のメカニズムを解明するための手掛りとなる. 次に, CnPhEm水溶液のラマンスペクトルの解析より, CnPhEm-水系において形成される中間相における疎水基と親水基のコンホメーション状態を明らかにした. CnPhEmの疎水基は通常, 屈曲した構造を取り易いが, 中間相においては延びた構造の割合が増大する. 以上, 本研究においては, 両親媒性物質の集合体形成の構造特性に関する基礎的知見を, 赤外およびラマン分光法によって得ることができた.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hiroatsu Matsuura: Journal of Colloid and Interface Science.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroatsu Matsuura: Spectrochimica Acta, Part A.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroatsu Matsuura: Journal of Physical Chemistry.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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