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新しい光イオン分光法による簡単な気相分子の解離性光電離機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 62540341
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関大阪市立大学

研究代表者

増岡 俊夫  大阪市立大学, 原子力基礎研究所, 講師 (80047208)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード光電離 / 光解離 / 解離性光電離 / 光イオン分光
研究概要

簡単な気相分子の解離性光電離過程を"解析的光イオン分光法"により調べた、その方法は、光子エネルギ-の函数として測定されている各種イオンの生成割合をマイクロコンピュ-タて解析的に処理し、イオンの生成割合の増加、減少を微分スペクトル化してイオン解離のチャネルを解明しようとするものである。この方法をH_2S、SO_2、H_2O、HBr分子などに適用し、これらの分子イオンの解離に関与している電子状態について多くの新しい知見を得ることができた。いくかの具体的な結果を挙げると、
1.H_2Sについては, (1)イオンの基底状態2b1-1は解離せず, 第1励起状態5a1-1はその振動準位V_2>5の状態がS^+に選択的に解離する. (2)第2励起状態2b_2^<-1>はほとんど解離していないが, 高振動準位が弱くHS^+に解離する. (3)2b_2^<-1>状態に収歛するリュドベリ系列が, 自動電離をへてHS^+に強く解離する. これらの結果から, 解析的光イオン分光はしきい電子とのコインシデンスでイオンを測定して得られる結果と類似の結果を与えることがわかり, 今後この2つの方法を実験的によく比較してみる必要がある. さらに, (4)内部価電子状態4a_1^<-1>は多くのバンドに別れることが光電子スペクトルで測定されているが, これらのバンドのHS^+, S^+, H^+への解離スペクトルも得た('87秋の物理学会で発表).
2.SO_2については, (1)解離の閾値から36evの領域で, SO^+, S^+(O2+), O^+イオンの微分スペクトルを得て, 解離チャネルを解明した. (2)光電子スペクトルでは〜20eVまでの電子状態(F^2A_1しか報告されていないが, これより高いエネルギー領域で, 非常にブロードなS^+(O_2^+)とO^+イオンへの解離チャネルを見いだした. これが3a_1^<-1>のみに対応するのかどうかは今後の課題である.
3.N_2O^+のフランクーコンドルギャップで起る解離機構を再検討し, 多くの解離性状態が存在することがわかった. 他の分子についてもスペクトルを得たので引続き検討する.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] J. A. R. Samson: Journal of Chemical Physics. 86. 6128-6132 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T. Masuoka(増岡俊夫): The 3rd Int. Conf. Synchrotron Radiation Instrumentation(STI-88).

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T. Masuoka: Journal of Chemical Physics.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T. Masuoka: Journal of Chemical Physics.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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