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ストロンチウム同位体比を用いる温泉水の起源の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540425
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分析・地球化学
研究機関東京大学

研究代表者

野津 憲治  東京大学, 理学部, 助教授 (80101103)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードストロンチウム同位体 / 温泉水 / 地下水 / 水-岩石相互作用 / 質量分析(同位体比分析)
研究概要

温泉水や地下水は地下深部の情報を地表にもたらす重要な地球化学試料であるが, 水の溶存成分の起源については不明な点が多い. 本研究では地球化学トレーサーとして^<87>Sr/^<86>Sr比に着目し, 溶存成分の源物質の同定を試みた. 日本には火山地帯だけでなく非火山地帯にも多くの温泉や鉱泉が湧出しており, 全国から47ヶ所選定し, 温泉水や鉱泉水を採取した. 採取した水試料はまずICP-AESを用いてSr含有量を測定した. Sr含有量に応じて2〜50mlの試料からイオン交換によりSrを単離し, 質量分析装置を用いて^<87>Sr/^<86>Sr比を測定した. 尚, 装置は筑波大学分析センターに設置してあるVG-MicromassMM-30を使用した.
その結果, ^<87>Sr/^<86>Sr比は温泉が湧出している地域の地表近くの構成, によっていることが分った. すなわち, 火山性の地域では, 0.703-0.708であり, 花コウ岩体や古生層, 中生層の中から湧出しているいわば非火山性地域の0.706-0.710に比べて明らかに低い値を示した. このことは, 日本の第四紀火山岩の^<87>Sr/^<86>Sr比が0.703-0.706, 第三紀火山岩は0.703-0.708, 白亜紀火コウ岩は0.705-0.728, 中生層古生層堆積物は0.707-0.716と対応している. さらに火山地帯の温泉水の^<87>Sr/^<86>Srを細かくみると, 温泉水の値は周辺の火山岩の値と対応していることが分った. これらの結果は, 温泉水中の溶存Srが水-岩石相互作用により比較的表層の物質からもたらされていることを示している.
また, 石油や天然ガスと共存して地下深部からもたらされる油田水の^<87>Sr/^<86>Srも調べたが, 油田地域に分布している岩石と水-岩石相互作用をしていることが示された.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Notsu, H.Wakita and Y.Nakamura: Appl. Geochem.3. IN PRESS (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] K.Notsu, H.Wakita and Y.Nakamura: Isotope Geoscience. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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