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ヘム蛋白質と銅蛋白質の活性中心に関する生物無機化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540463
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関大阪大学

研究代表者

鈴木 晋一郎  大阪大学, 教養部, 助教授 (70116052)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードチトクロムC´ / 脱窒菌 / MCDスペクトル / 亜硝酸還元酵素 / タイプI銅 / タイプII銅 / EPRスペクトル
研究概要

1.脱窒菌(アルカリジェネスとアクロモバクター)からチトクロムC′を単離, 精製し, 還元下でNOを作用させた. NO分子はヘム鉄の第六配位座に結合するが, 同時に, 第五配位座のヒスチジンイミダゾール窒素と鉄の結合が切断されることが, 吸収スペクトルシャMCDスペクトルの測定により明らかとなった. この時, プロトポルフィリンIXのNO誘導体を, チトクロムC′のNO誘導体のモデルとして合成し, 分光学的に同定を行った. 脱窒菌チトクロムC′の第五配位座の配位子の切断現象は新しい知見であり, 既に報告のある光合成最近のチトクロムC′のNO誘導体(六配位構造)と異なり, 両者のヘム環境が異なるという点で興味深い結果である.
2.上記の脱窒菌チトクロムC′にCOやCNイオンを作用させ, それぞれの誘導体を調整した. COやCNはヘム鉄の第六配位座に結合するが, NOの場合と異なり, 第五配位座のイミダゾールは切断されず, 六配位型のヘム誘導体であることが明らかとなった. この研究でも, 既報のヘモグロビンやチトクロム等のCO, CN誘導体の分光学的データと比較検討を行った.
3.脱窒菌チトクロムC´の水溶液に, アセトンや各種アルコール等の有機溶媒や, 界面活性剤を添加すると, 酸化型ヘム鉄のスピン状態が, 中間スピンから低スピンに変化することを見い出した. 低スピン状態では, 第五配位座は中間スピン状態と同じスチジンイミダゾールであり, 第六配位座にはアミノ酸側鎖が新たに結合するわけであるが, この側鎖はイミダゾール, あるいはリジンのアミノ基等が考えられた.
4.脱窒菌アクロモバクターサイクロクラステスから, タイプI銅とタイプII銅の2種類の銅を含む亜硝酸還元酵素を単離した. 吸収, CD, ERPスペクトルを測定した結果, タイプI銅は対称性の低い, EPRシグナルに異方性を持つ銅であることがわかった.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鈴木晋一郎: Inorganic Chemistry. 26. 1006-1008 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木晋一郎: Biochimica et Biophysica Acta.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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