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白金ブルー類の生理活性とその作用機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540476
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関早稲田大学

研究代表者

松本 和子  早稲田大学, 理工学部・化学科, 助教授 (60111457)

研究分担者 奥野 洋明  通産省工業技術院, 化学技術研究所・天然有機・化学部, 第一課長 (00001975)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード白金ブルー / 白金ピリミジンブルー / 制癌性 / 白金ウリジングリーン / シスジアミン白金α-ピロリドン・タン / スーパーオキシド・ジスムターゼ
研究概要

多数のピリミジンあるいはアミドを配位子とする白金ブルー類の化合物を合成し, その制癌性を白血病L1210に対してテストした. そのうちウリジンを配位子とするブルー錯体(crude)のゲルロ過により得られたウリジン・グリーン, 〔Pt_4(C_9H_<11>N_2O_6)_4(NH_3)_7(OH)〕(SO_4)_<24>・_<34>・3H_2Oは, 特に高い制癌性を示した(T/C=221%). 従来白金ブルー類は, 合成の再現性が悪い等の問題があったが, このウリジン・グリーンの合成に関しては, 過酸化水素や酸素とメチレン・ブルーの組み合わせにより生成する一重項酸素による酸化を取り入れることにより, 再現性, 収率ともに良く合成できることがわかった.
一方, ウリジン等の核酸塩基のモデルとしてα-ピロリドンを用いて合成した同種の化合物, シスジアミン白金α-ピロリドン・タンに関しては, 各種の塩を合成し制癌性をテストした. そのうち, トリデカンスルボンサン塩〔Pt_4(NH_3)_8(C_4H_6NO)_4〕(C_<13>H_<27>SO_3)_6, に制癌作用が認められた. (T/C=136%). これらの白金錯体は酸素の活性種である過酸化水素やスーパーオキシド(O_2^-)等と反応することがわかっている. このような活性酸素種との反応をより広く理解し, 生体内で起こると予想される反応を知る意味で, これらの白金錯体のスーパーオキシド・ジスムターゼ様活性を測定した. 方法は, KO_2とNBTを用いてNBT還元体の吸光度を測定するKO_2法と, キサンチンとキサンチンオキシダーゼで発生させたO_2^-をDMPOによりスピントラップし, ESRで測定するESR法による方法を両方試みた. いずれの白金錯体も天然のスーパーオキシド・ジスムターゼと同等またはそれ以上の活性を示したが, 両方法では活性の強さにやや違いが見られた. 今後, この原因については, 検討しなくてはならない.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] KAZUKO MATSUMOTO: Inorg.Chim.Acta. 151. 9-10 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] KAZUKO MATSUMOTO NOTO MATOBA: Inorg.Chim.Acta. 142. 59-67 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.TOMOHIRO,T.LAITALAWEN,T.SHIMURA,Y.OKUNO: Proceedings of an International Symposium an Activation of Dioxygen and Homogeneous Catalytic Oxidations. 33. 557-562 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Shimura,T.Tomochiro,T.Laitalainen,H.Moriyama,T.Uemura,Y.Okuno: Chem.Pharm.Bull.36. 448-451 (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Okuno,T.Inoue O.Yonemitsu,T.Tomohiro,T.Laitalainen: Chem.Pharm.Bull.35. 3074-3077 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] T.Shimura,T.Tomohiro,K.Maruno,Y.Fujimoto,Y.Ckuno: Chen.Pharm.Bull.35. 5028-5031 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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