研究課題/領域番号 |
62540498
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
持田 和男 島根大学, 農学部, 助教授 (30032577)
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研究分担者 |
尾添 嘉久 島根大学, 農学部, 助教授 (80112118)
中村 利家 島根大学, 農学部, 教授 (80155845)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 微細藻類 / アレロパシ- / 増殖曲線式 / 増殖抑制物質 / 珪藻 / 動力学 / 相互作用物質 / アレロパシー / 動態予測 / 緑藻 / 藍藻 / 相互作用 |
研究概要 |
本研究では汽水湖である中海から分離された優占藻類種間におけるアレロパシ-現象の動力学的評価方法およびその関与アレロパシ-物質の分離と特性について検討した。 1.優占藻類種間の相互作用 分離された7種の優占藻憾における2種藻類間の相互作用は、片害作用、相害作用、搾取作用、片利作用および中立作用の5つの型に分類された。とくに、Cymbella sp.と他藻類間に見られる片害作用または相害作用はアレロパシ-現象と見ることができ、分秘される増殖抑制物質によることが強く示唆された。 2.藻類間相互作用の動力学的評価 藻類間相互作用の動力学的解析のために、単独培養時の減少期までの増殖曲線式として拡張logistic式を、また2種混合培養時の相互作用解析式として拡張lotka-Volterra式を導出した。新増殖曲線式は適応性に富み、大部分の藻類の増殖が追跡可能となった。また新解析式により得られる相互作用係数から、相互作用物質の追及にはCymbella sp.が適当であることを再確認した。 3.藻類間相互作用物質の分離と特性 Cymbella sp.産生藻類増殖抑制物質は、培養上澄液中だけでなく藻体からのアセトン水溶液抽出物中にも存在した。藻体の0-10%アセトン水溶液抽出物中から2つの極性活性物質(分子量約200)が分離された。その特性としてpH安定性、熱安定性および作用スペクトルを明らかにした。しかし精製については尚検討を要し、化学構造の決定および環境科学的利用については今後の検討課題とした。
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