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Micrasteriasの形態形成過程におけるマイクロフィラメントの細胞内分布

研究課題

研究課題/領域番号 62540528
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 植物形態・分類学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

野口 哲子  奈良女子大学, 理学部, 助教授 (00135823)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード形態形成 / マイクロフィラメント / ミクラステリアス / 緑藻 / ローダミン・ファロイジン
研究概要

緑藻Micrasterriasは半細胞構造をとり, 各々の半細胞は5つの小葉を有する複雑な形態の単細胞生物である. このような細胞内で, マイクロフィラメント(MF)がどのように分布しているのか, また, このような複雑な形態が形成される過程でMFの分布がどのように変化するのかについて研究した. 細胞をグルタールアルデヒドで固定し, ローダミン・ファロイジンで処理した後, 蛍光顕微鏡で監察した. 細胞中には, 6つの領域に特徴あるMFの束が観察された. 1.原形質膜直下の網目状のMFの束, 2.葉緑体表面のMFの束, 3.細胞中央部に位置するMFの束, 4.突起の先端に位置する短く太いMFの束, 5.中央狭部をリング状に取り巻くMFの束, 6.核周辺部のMFの束, である. これらのうち, 細胞中央部に存在するMFの束(3)が細胞の形態形成に深く関与していると考えられた. 分裂していない細胞では, 中央部に存在するMFの束(3)は, 各々の小葉の先端から中央狭部を通り, 相対する半細胞の対称な位置関係にある小葉の先端に走っていた. 中央狭部に隔壁ができ細胞分裂が起っても, 細胞内のMFの束の分布は変化しなかった. 隔壁の部分ではMFの束は原形質膜に付き, 隔壁部分がふくれて半球状の娘半細胞ができると, MFの束は原形質膜に付いたまま娘半細胞中に伸びていった. 娘半細胞が半球状→3葉→5葉と分化する過程では, MFの束は中央狭部から, 伸長していく小葉の先端部に放射状に走っていた. これらのMFの束は, 小葉先端部の原形質膜に付き, 常に小葉の分化に先だって二分した. 以上の結果から, 形態形成におけるMFの関与の仕方に2つの可能性が考えられた. 1.MFの束の伸長が小葉の先端を押し, 小葉の伸長が起る. 2.MFは小葉の伸長に必要な物質の通路として積極的に物質を運ぶためMFの束の末端で小葉を伸長する. Micrasteriasに関する他の実験結果も検討し, 2の可能性が高いと結論した.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsumi Ueda: European Journal of Cell Birlogy. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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