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ホヤの血球細胞から抽出したバナジウム結合物質の精製と構造決定

研究課題

研究課題/領域番号 62540540
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関富山大学

研究代表者

道端 齊  富山大学, 理学部, 助教授 (00111740)

研究分担者 桜井 弘  徳島大学, 薬学部, 助教授 (30065916)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
キーワードホヤ / バナジウム / バナジウム結合物質 / バナードビン / 電子スピン共鳴法 / 放射化分析法 / 核磁気共鳴法
研究概要

ホヤの血球細胞には最大約40mMにも達するバナジウムが含まれているが, 細胞内での存在状態は不明であった. 代表者らはスジキレボヤの血球のホモジェネイトをセファデックスG25ならびにSE-セルロースカラムで分画し, 含まれるバナジウムを放射化分析法で定量したところ, 分子量約1300で還元糖を含む成分をバナジウム結合物質として初めて取り出すことができ, バナードビン(Vanadobin)と名付けた. 本年度はこの物質をさらに精製し, 電子スピン共鳴法, マススペクトル法ならびに核磁気共鳴法などを駆使して構造決定をすすめた.
その結果, この物質の構造中心ではOxovanadium(VO^<2+>(O_4))に糖リン酸が1:2のモル比で配位していることが判明した. 現在のところ糖の種類は同定できていない. また, この錯体中ではバナジウムは空気中でも還元型の4価で安定に保持されていることが分かった. さらにバナードビンは外因性の4価ならびに5価のバナジウム化合物に特異的な親和性があり, 血球細胞のホモジェネイトにNa_3VO_4もしくはVOSO_4を加えてインキュベイトしカラムにかけたところ, 天然のバナードビンと同一の挙動を示した.
次に, 硫酸バナジル(VOSO_4)とグルコースー1-リン酸とでモデル錯体を作って, その化学的性質を検討したところ, 1:2のモル比で混合したとき, 電子スピン共鳴法ならびに紫外線のスペクトルが天然のバナードビンのそれらときわめて類似することが分かった.
このバナードビンはナツメボヤの血球細胞からも抽出することができたので, この物質はバナジウムを多く含むホヤの血球細胞に普遍的なものである可能性が高い.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakurai, H.;J. Hirata;H. Michibata: Inorganica Chimica Acta,. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Michibata, H.;T. Miyamoto;K. Tsuchiya;H. Sakurai: Biochemistry. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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