研究課題/領域番号 |
62540552
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
|
研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
田中 秀逸 (1988) 佐賀医科大学, 医学部, 教務員 (90202431)
小池 達郎 (1987) 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (80128131)
|
研究分担者 |
高島 明彦 佐賀医科大学, 医学部, 教務員 (00154774)
小池 達郎 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (80128131)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 神経成長因子 / 褐色細胞腫 / 突起成長 / 受容体 / K^+イオン / 神経伝達物質 / GTP結合蛋白質 / 褐色細胞種 / GTPアナログ / Ca^<2+>イオン / カテコーラミン / Ca^<2+>チャンネル |
研究概要 |
1.PC12細胞での神経成長因子(NGF)受容体のモジュレーション 外液K^+濃度の増加に伴い、^<125>IーNGFの細胞表面への結合量・細胞内への取り込み量が共に増加した。高K^+処理と同じ効果は、ベラトリジン等の脱分極剤によっても引き起こされた。低いNGF量(0.01〜1ng/ml)を投与したPC12細胞に限り、高K^+培地中で突起形成能が増強した。これらの結果は、高K^+処理が細胞の接着を高めると共に、細胞へのNGF結合量を高めることによると考えられた。カテコールアミンによっても細胞への^<125>I-NGF結合量は変化した。 2.神経伝達物質放出の調節機構 PC12細胞のドーパミン放出を高める高K^+処理の効果は、ホルボールエステル(TPA)による前処理でさらに増強された。高K^+処理による細胞内Ca^<2+>濃度の増加はTPA処理により弱められた。TPA処理による高K^+下のドーパミン放出量の増加は、ニカルディピン、Cd^<2+>、Co^<2+>で阻害、ベラパミルで部分的に阻害された。これらは、プロティンカイネースCが、高K^+に応答した細胞のドーパミン放出をニカルディピン感受性Ca^<2+>チャンネルの修飾により調節している可能性を示している。 3.NGFとNGF受容体との相互作用へのGTP結合蛋白質の関与 細胞膜への^<35>S-GTPγSの結合が、細胞を前もってNGF処理することにより高められた。種々のヌクレオチドをパルス電圧法を用いて細胞内に導入した後、PC12細胞への^<125>I-NGF結合量の変化を調べた。その結果、GTPγS及びGTPを導入した際、明らかに^<125>I-NGF結合量が増加した。GTP、GTPγSを導入した細胞では、短時間のNGF処理による突起形成が増強された。これらは、NGFとNGF受容体との結合の過程にGTPを必要とする系が存在することを示唆している。
|