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火山体形成期に噴出したテフラの特微

研究課題

研究課題/領域番号 62540588
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地質学一般
研究機関鹿児島大学

研究代表者

小林 哲夫  鹿児島大学, 理学部, 助手 (70112430)

研究期間 (年度) 1987 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード火山砂 / 断続的噴火 / 火山体の成長 / ブルカノ式噴火 / 同心円状の等層厚線図
研究概要

火山体の形成期に放出されたテフラの特微を総括する目的で、日本の代表的な火山についてテフラの野外調査とともに、室内での形態・化学組成の検討を行った。調査対象は北から樽前山、蔵王山、九重山、阿蘇山、霧島火山、桜島火山、薩摩硫黄島、口永良部島の火山である。火山ごとテフラの性質は極めて多様であった。そのため単純に総括することはできず、ブルカノ式とプリニー式の2つの噴火様式の場合にわけて検討することにした。
ブルカノ式噴火のテフラは、大半の火山において確認することができた。この場合、一般に活動の継続期間が長いため、テフラの分布は風向の年間頻度分布と一致し、やや南東にのびた同心円状のisopach mapを示す。なお薩摩硫黄島の火山では、火山体の成長率はマグマの噴出量と既存の火山体の高度に密接に関連していることが明らかになった。プリニー式噴火の例では、山体が最も成長したのは噴火の最盛期ではなく、準プリニー式〜ブルカノ式噴火のphaseであることが判明した。プリニー式噴火の継続時間はブルカノ式噴火にくらべ短いのが一般的なようであり、isopach mapは必ずしも同心円状を描くとは限らない。
噴出物の形態も噴火様式に対応して多様であった。火山砂は固結したマグマの機械的な粉砕により形成されたものであり、やや多孔質なものから破断面をもつものまで変化にとむ。ただし口永良部島の火山砂の中には、繊維状の火山ガラスが見られる。これは他の火山砂と比較して極めて特異であり、その成因が注目される。
テフラ及び溶岩の化学組成は火山ごと異なっており、特微的なことは発見できなかった。ただし韓国岳においては、テフラ中の火山砂は軽石と化学組成が異なり、火砕丘の構成物の組成と類似していることから、テフラと火砕丘との対応が可能となった。

報告書

(3件)
  • 1988 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 荒牧重雄: 第6回 桜島火山の集中総合観測. 111-123 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林哲夫: 火山. 34. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 井村降介: 火山. 34. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeo, Aramaki: "Changes in bulk chemical composition of recent ejecta from Minamidake, Sakurajima Volcano." Rep. 6th Joint Obs. Sakurajima Volcano.111-123 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tetsuo, Kobayashi: "Geology of Taisen-san area, Kuju Volcano." Bull. Volcanol. Soc. Japan. 34. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ryusuke, Imura: "Evolution of Karakuni-dake, Kirishima Volcano." Bull. Volcanol. Soc. Japan. 34. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林哲夫: 火山. 34. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 井村隆介: 火山. 34. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 荒牧重雄, 小林哲夫: 第6回桜島火山の集中総合観測. (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 小林哲夫, 荒牧重雄, T. KOBAYASHI;S. ARAMAKI: 鹿児島国体火山会議要旨集. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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