研究課題/領域番号 |
62540612
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
林 久人 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (40006698)
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研究分担者 |
山田 昌治 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (50166732)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 粘土鉱物 / 合成 / 変質 |
研究概要 |
一般に鉱物の合成は生成の条件や成因などの地球科学的諸問題を解明することを主目的としていたが、最近では新素材としての工業材料を目的とした人工鉱物の合成実験が行われるようになってきた。今回の研究は天然に豊富に存在する珪藻土や籾殻灰の有効利用の一環として、これらの物質を原料として粘土鉱物の合成を試みた。 1.珪藻土を用いた2八面体型粘土鉱物の合成 珪藻土及びその500℃、1時間加熱処理物のSiO_2成分を基準として、これにカオリナイトの理論組成として不足しているAl_2O_3成分をAlCl_3溶液として添加して水熱合成をした。反応温度170℃、3時間、でカオリナイトが形成され始め、170℃、180時間では10%、200℃180時間の水熱合成では約30%、230℃、180時間で約60%のカオリナイトが生成した。 2.珪藻土を用いた3八面体型粘土鉱物の合成 (1)Mgスメクタイトの合成:Si:Mg(モル比)=8:8〜6、反応温度200℃で水熱合成を行うと、反応時間12〜18時間でスメクタイトが最も多く生成された。 (2)Niスメクタイトの合成:出発物質のSi:Ni(モル比)はヘクトライトの理想式から求めたSi:Ni(モル比)8:5.33でスメクタイトの生成がよく、また反応前の溶液のpHが13.5のときが最もスメクタイトの生成がよい。珪藻土を長時間摩砕した出発物質の方がスメクタイトの生成がよい。 3.籾殻灰を用いた3八面体型粘土鉱物の合成 籾殻の焼成温度は、450℃がスメクタイトの生成に最適である。出発物質の組成比はヘクトライトの理想式のSi:Mg:Li(モル比)であるSi:Mg:Li(モル比)=8:5.34:0.66がスメクタイトの生成に最適である。反応前の溶液のpHは13.2〜13.5がスメクタイトの生成に最適である。
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