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強誘電液晶の界面物性とメモリー効果

研究課題

研究課題/領域番号 62550015
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用物性
研究機関九州工業大学

研究代表者

今崎 正秀  九州工業大学, 工学部, 教授 (60039047)

研究分担者 甲斐 昌一  九州工業大学, 工学部, 助教授 (20112295)
研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード強誘電液晶 / スメクチックX相 / 界面効果 / 活性化電界 / 分極反転 / 核生成 / アブラミ理論
研究概要

本年度には強誘電液晶スメクチックX相(SmX:あるいはG^^<^>相とも呼ばれる)の分極反転ダイナミックスと界面効果を中心に研究を行なった. 得られた結果は次のようにまとめられる. (1)SmX相の反転過程は強い異方性を持った核成長過程を示し, 一次元に近い二次元系と考えられる. 反転過程それ自体は古典的な核生成・成長過程として説明でき, アブラミの式で良く近似できる. またスケール則に良く従い, 成長動力学に普遍性があることを示した. (2)SmC^*相での電界のベキ法則に従うスイッチング時間とは異なり, 指数法則に従うスイッチング時間が得られ, これより活性化電界が求められた. このことは反転過程が核生成過程に支配されていることを意味する. (3)活性化電界は高電界時と低電界時とで大きく異なり, 高電界印加時には高い活性化電界が観測された. これは二種類の異質な核生成点があり, 高電界印加時には多数の大きな活性化エネルギーの核が発生するものと理解される. この高活性化電界が表面処理によってあまり影響を受けないことや発生核の数が多いことから, 本来界面の効果によらない液晶内部の欠陥や不整合点などの微視的要因から発生するものと考えられる. 一方低電界時の活性化電界は界面処理によって大きく左右され, 傷付け操作などによって著しく小さくなることが分った. これらを分かり易く言えば, 高電界時の高い活性化エネルギーの領域はバルクからの核生成, 低電界時の領域は界面からの核生成であるといえる. SmX相独特のメモリー効果もその拡張として理解される. 活性化電界が小さい場合には十分大きな電界領域ではベキ法則のスイッチング特性も期待されるが現在のところ観測されていない. 反転核の成長速度の異方性と振動性は新しい問題であり, 今後の研究課題であろう.

報告書

(1件)
  • 1987 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S. KAI: Jph. Journal of Applied Physics. 26. L1831-1833 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S. KAI: Ferroelectrics. (1988)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書

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公開日: 1987-04-01   更新日: 2016-04-21  

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