研究課題/領域番号 |
62550021
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
藤原 裕文 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80001303)
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研究分担者 |
宮永 滋己 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (70182037)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 位相共役波 / 有機色素 / 縮退4波混合 / 位相共役干渉法 / 可飽和吸収 |
研究概要 |
キサンテン系色素やアゾ系色素を透明な高分子膜中に一様に分散させたものを位相共役鏡とした。アルゴンイオンレーザにより励起し縮退4波混合法により位相共役波を発生させた。以下にその成果を列挙する。 1.良質の膜を得るため、ディップ法により厚い膜(10〜100μm)、スピンコート法により薄い膜(<10μm)を作成した。 2.位相共役波の発生機構 (1)色素による飽和吸収に基づくポピュレーション格子、(2)光電場による色素分子の配向の結果生ずる誘起異方性格子、(3)光化学変化による屈折率や吸収係数変化型の格子、の3種類の機構により位相共役波が発生することが明らかとなった。 プローブ光を遮断した場合に、位相共役波は上記(1)、(2)、(3)の順序で遅く減少する。このことを利用して(1)、(2)、(3)を分離して観察することができた。 キサンテン系色素膜では(1)、(3)の寄与が大きく、またアゾ系色素膜では(2)、(3)の寄与が大きいことが明らかとなった。 3.キサンテン系色素膜で上記の(1)による位相共役波の発生の場合には、飽和強度(低い入力パワーで位相共役波を発生させる目安)はエオシン<エリトロシン<フルオレセインの順で高くなり、またプローブ光を遮断した時の位相共役波の減衰の時定数はエリトロシン<エオシン<フルオレセインの順で大きくなった。 4.アゾ系色素では、ポンプ光とプローブ光の偏光方向が直交する場合が平行な場合よりも20倍以上強い位相共役波を発生することがわかった。 5.位相共役波を利用した実時間干渉法、光導波路中での位相共役波の発生等の応用研究も行った。
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